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契沖研究




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自然法の再生
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ジョゼフ・シャルモン[著]
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近代から現代へ――自然法がもつ意味を問う
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大澤章[訳] 政治の手段、利益の技術にすぎない法のあり方への抗議。――人権・憲法・国際法を自然法が基礎づけた時代から数世紀。対立する各宗教は存続し、世界国家の成立もない現代において、宗教者にも非宗教者にも共通するべき正義の基礎、理想への信念ないし信仰としてある自然法。自然法という名の法律的理想主義の意味の変遷を説き、自然法を否定する諸学派においてもそれを避けえない事情を明るみに出す。
2024年2月刊
定価6490円(本体5900円+税10%)



近代日本判例批評集――新編 判例百話/有閑法学/続有閑法学
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穂積重遠[著]
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人の争い、法の白黒――各話読み切りの裁判エッセー集
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「日本家族法の父」の平易な名著三冊を再編。法学の素養なしに読める語り口の、庶民向け実践的法学入門。争われている「それ」は誰のもの/権利/罪なのか。人情と法の正義と慣習と、各々の論理、そしてその動揺。人生の重大事について事実と法律が矛盾してはいけないという根本問題を踏まえて論じられる法規と判例。
2024年1月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



刑罰・法学・歴史性
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瀧川幸辰[著]
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歴史的視点による教養の刑法入門――死刑廃止と犯罪抑止の法学的歴史
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刑罰と刑法はどこから来てどこへ行くのか。刑法の歴史性を具体的な人物と事情から明らかにする。哲学思想と批判精神が法学と法治の進化を駆動してきた歴史の実例。日本の刑法学の基礎を築いた瀧川幸辰の刑法の歴史面に関する論考集。
2023年12月刊
定価6930円(本体6300円+税10%)



個人と世界と法哲学――人類史と思想史から法哲学の場所へ
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恒藤恭[著]
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人類史のなかの法哲学――歴史的に広く見わたされた法哲学の場所と諸課題
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法と哲学の関係は人間の歴史の各ステージにおいてどんな意味を持ってきたか。そして「現代」というステージにおける法哲学の役割は何か。困難な時代に左派自由主義の法哲学者として活躍した恒藤恭。保守的性格が極めて濃厚な法の世界を個人主義の哲学的立場から基礎づけ、世界戦争を経た「現代」において倫理的自由からさらに法的自由へと進む道の意味を説く。
2023年11月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



記憶理論の歴史――コレージュ・ド・フランス講義 1903-1904年度
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アンリ・ベルクソン[著]
※在庫あり

伝説の名講義シリーズ、ついに公刊! 第二編
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藤田尚志・平井靖史・天野恵美理・岡嶋隆佑・木山裕登[訳]  ベルクソン自身によるベルクソン哲学解説。ベルクソンの時間と心の哲学における中核的概念「記憶」。『物質と記憶』からアップデートされた論点、解像度を上げた概念の姿。
2023年10月刊
定価3960円(本体3600円+税10%)



近代日本新聞史――近代新聞の誕生から敗戦占領下での再生まで
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伊藤正徳[著]
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歴史の中の新聞、歴史を作る新聞
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言論(主張)と報道(事実)と国の進路。近代化と民主化の中で新聞と記者はいかに輝き、資本主義の進展と戦争の中でいかに死んだか。新聞界の重鎮として要職を歴任した著者によるリアルな記録。新聞の必要性、存在意義とは――歴史が現在を問う。
2023年9月刊
定価6490円(本体5900円+税10%)



国家と法と正義
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和田小次郎[編訳]
※在庫あり

ヨーロッパ精神における正義観念――古代ギリシャ・ローマ思想から近代民族主義思想まで
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ユリウス・ビンダー/アドルフ・ラッソン/マックス・リュメリン/ジョルジオ・デル・ヴェキオ[著]
正義が共同体的なものになるとはどういうことか。ヨーロッパ精神における正義観念の法学的特徴と要所が示された数編を編訳した概説書。激動する国際状況において国家の正義を再考すべき時における国家と法と正義の関係の法哲学。
2023年7月刊
定価4840円(本体4400円+税10%)



人間・自然法・実定法――法の歴史性をめぐる法哲学
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和田小次郎[著]
※在庫あり

法学の二大概念と人間性から問う根本的な法哲学
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尾高朝雄と共に日本法哲学会を創設し、日本の法哲学を社会に開かれたものにする試みに着手するも、尾高同様50代で突然死去し、その後「忘れられた法学者」となってしまった進歩的法学者和田小次郎。その主要著作を一書に。法規の背後で歴史的に生成変化を続けていく生きた法をとらえる理論と、法をめぐる闘争を高い次元から見る“世界史の法廷”の視点。法と法規を区別することが法論議に持つ大きな意味を示す。
2023年6月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



満洲問題・日露戦争・終戦講和――小村外交と国際政局 1901-1905
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外務省[編著]信夫淳平[原著]
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世紀をこえる権威主義ロシアの侵略と外交の手法
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日本の外務当局の立場と見解を克明に伝える第一級の外交歴史著述。多数の引用資料と旧時代式の表記を読みやすく調整した現代版。ロシアによる隣国への占領侵略から外交交渉決裂を経て戦争へ。ロシア連敗の戦局から講和会議開催への流れにおける各国の思惑と行動、その後のロシア反攻の強固な意志を見た各国の思惑と行動。――濃密な五年間の軌跡を、外相小村寿太郎を軸とした具体的折衝の詳細な記録が浮き彫りにする。
2023年5月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



天皇と軍隊――近代日本国家起動の力、その起源と確立
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田中惣五郎[著]
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一面傲慢、一面卑屈。――この人間像を形成した国内事情と助長した国際事情
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近代日本国家機構の頂点と土台、その創出と連結。――幕末の動乱から明治維新の国家統合、そして立憲君主国として先進世界と関わってゆくための道において、天皇はいかにして天皇となり、軍隊はいかにして軍隊となったか。地政学的条件が生み出したものとしての近代日本国家の天皇と軍隊の連結。日本が今なお脱しえずにいる因縁の歴史的成立事情をたどり、ゆがんだ近代性の淵源を探る。
2023年4月刊
定価6490円(本体5900円+税10%)



国際法・国際政治・法哲学――自然法の歴史から世界法の概念まで
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恒藤恭[著]
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近現代世界動乱の焦点、国際法の歴史性と可能性。問われる国際法の存在/実効性の基盤を説く
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国際法が関係する国際政治を論じることの難しさはどこにあるのか。その複合的で重層的な概念構造を歴史的・哲学的に示す。国際法がもつ近代性から、世界法、世界国家の概念とその可能性の意義までを視野に収めた原理的考察。革新派法哲学者恒藤恭の多数の著作の中から国際法と国際政治の関係を論じた主要論考を一冊に。
2023年3月刊
定価5390円(本体4900円+税10%)



日本の自由民権と民権家――人物の系譜と運動の運命
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田中惣五郎[著]
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近現代日本自由民主主義の原点。その光と闇。日本が平等へと向かう道の困難。その原型としての自由民権運動
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元勲、官僚、インテリ、庶民――。それぞれの民権家はどこから来て、運動はどこへ向かったか。多数の主要民権家の出自と経歴を考察し、民権家相互の関係から自由民権運動の全体像とその運命を描き出す。複数の層をなすそれぞれの民主化の動機、性質、限界。自由民権運動の不徹底さはその時代の人々のみならず、後世子孫にまで害毒をもたらしてきたという見方を持つ著者が、自由民権運動を批判的に評価した基本文献。
2023年2月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



英米法と法の近代――法律諸体系の歴史と原理の法学的/哲学的諸解釈
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ロスコー・パウンド[著]
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主要な法律史観の批判と評価、英米法近代化の精神と力、法の歴史性と法の近代性を見据える法学の主体性
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高柳賢三[訳]  何が法律の根拠となり理念となってきたのか。宗教、哲学、民族性から政治、経済、個人の力まで、法律のありようを方向づけた主要素を批判的に評価。法律近代化の精神を示し、新しい状況の中で法律を形成/運用する力はいかにあるべきかを歴史的に説く。安定性と変化性という矛盾する課題を常に原動力とすべき法の立場、変化する現実に対応する立法、司法、法学の主体性。
2023年1月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



ニーチェの身体/屍体 上・下
――美学、政治学、予言をめぐって、あるいは、日常生活のスペクタクルとしてのテクノカルチャー
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ジェフ・ウェイト[著]
※在庫あり

伝染するニーチェ、ニーチェとニーチェ主義――ニーチェの政治性、ニーチェの秘教主義という難問の最深部へ
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福井和美[訳]  死んだニーチェはその屍体(言語資料体)からニーチェ主義という生きて動く身体を作り続けている。このニーチェとニーチェ主義を連結するメカニズムの理論化のために、ニーチェの公刊・非公刊テクストを徹底した正確さで探究。問われているのは、死せるニーチェ(corpse)、その著作群(corpus)と、ニーチェ死後の生けるニーチェ主義という身体――右翼の、中道の、とりわけ左翼の集団(corps)――との関係であり、ニーチェの秘教主義に対する我々の態度である。
2022年12月刊
各巻定価4950円(本体4500円+税10%)



時代と無限と大乗の菩薩道――仏教研究/歴史意識/社会性
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木村泰賢[著]
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物質文明時代の仏教が考える歴史性と社会性――出家道と在家道の断絶を超える大乗菩薩道の「自利他利同事」
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解脱とよりよき世界の建設は矛盾するか。「観念の浄土」と「実在の浄土」の対立から「生成の浄土」へ、そして大乗主義と小乗主義の対立を総合する立場。限りない欲望を苦悩の原因として捨離することのみを趣旨とする小乗的立場をこえて、欲そのものの根本をつきつめて、そこに理想の根拠を見出す菩薩道。大乗と呼ばれるようになる契機としての「自利他利同事」思想が、内へ向かう事と外へ向かう事の一致の意味を説く。
2022年11月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



生命と欲望と仏教の解脱論――古代インドから近代にわたる思想史における
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木村泰賢[著]
※在庫あり

生命のありかたから展開する仏教的自由
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近代仏教学の開拓者が、生命の三相である持続(食欲)拡大(性欲)自由(遊戯欲)から出発し、宗教意識自体を生命活動の本質から考察。全ての宗教が何らかの形で解脱の要求を背景とするものである中で仏教の解脱がもつ個性を歴史的に明らかにする。とりわけ大乗仏教へと展開したことの意義を仏教史と他の宗教や思想との対比において示し、そこから見た運命と自由の関係を説く。
2022年10月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



伊藤博文を語る――人柄・政治・エピソード
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金子堅太郎ほか[著]
※在庫あり

親近者が語る人と政治の実像
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伊藤博文の国家建設に部下として深く関与した金子堅太郎が語る、人間性と政治の両面から見た伊藤博文入門。憲法と議会をはじめ近代日本の根幹をなす各制度を、伊藤と共に設計した金子堅太郎、井上毅、伊東巳代治らの活動。その実像を伝える話としても貴重な歴史的証言が、天皇主権で国をまとめた伊藤たちの思想と行動、明治政官界の課題と空気をリアルに示す。追頌基調の語りの中に伊藤の欠点や弱点も指摘され、感情面をも含めた伊藤の人物像を浮き彫りにする。(平塚篤編)
2022年9月刊
定価6930円(本体6300円+税10%)



法律と哲学/法律の哲学――関係性・歴史性・普遍性
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高柳賢三[著]
※在庫あり

現にある法とあるべき法――法律論になぜ哲学が必要か
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1)法律の論理的、普遍的特質を明らかにすること、2)法律の歴史的発展の基礎とその一般的特性を明らかにすること、3)法律の合理的基礎としての正義理想を内省し、これによって成定法律秩序を評価すること。――この三つの任務をもつものとしての法哲学の立場を、歴史的で世界的な広い視野から初学者に対してわかりやすく示す、総合的入門書。
2022年3月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



カール・シュミット入門――思想・状況・人物像
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ラインハルト・メーリング[著]
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生けるシュミット、思想と人物、その脱神話化へ
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藤崎剛人[訳]  進化を続けるシュミット研究の最先端を行く総合的概説書。積年の研究成果からシュミットの理論の発展を一つの時系列として説明、その本質と人物像に迫り、流行言説への安易な援用に再考を促す。自由主義法治国家の解体を分析したシュミットから今日の問いへ。
2022年2月刊
定価1980円(本体1800円+税10%)



英米法の歴史と精神
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高柳賢三[著]
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英米的性格の文化的基底、大陸の法典主義に対する英米の経験主義的な判例法主義
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近現代世界をリードし席捲したスーパーパワー英米の基底にある正義と秩序のセンスとテクニック。文化の各領域に見られる、理論的に対して実際的、書斎的に対して実験室的、演繹的に対して帰納的等々の言葉で表現されるアングロ・サクソン的性格の淵源であるイギリス法の伝統。抽象的理念主義思想が退潮し、歴史と経験を踏まえた実際的行動選択の精密な議論が求められる現在、回顧し参照すべき伝統。明治期に独仏大陸法を継受し、戦後は米国流憲法を制定したものの、独仏系思想の影響色濃い近現代日本の人文思想界の視野から外れがちな思想的伝統を知る基本文献。
2022年1月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)






全刊行書リスト 2004年~現在


全書目一覧シート……[PDF][エクセル
法/国際政治史/政治思想……尾高朝雄、高柳賢三、芦田均、ダウトオウル 他
哲学思想……ベルクソン、アルチュセール、デリダ 他
仏教/宗教……木村泰賢、宇井伯寿、鈴木大拙、清沢満之、暁烏敏 他
日本哲学/日本思想史……西田幾多郎、津田左右吉 他
日本語/日本文学/日本文化……山田孝雄、時枝誠記 他
日本近代化/アジア主義……北一輝、大川周明、頭山満、杉山茂丸 他
イスラーム/中東論……黒田壽郎、中田考 他
フランス文学批評/フランス語……ブランショ、ポーラン、加藤晴久 他
芸術論……柳宗悦、岸田劉生、エルセサー 他
医学論……北里柴三郎 他
社会論/文化文明論/その他

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哲学思想



時間観念の歴史――コレージュ・ド・フランス講義 1902-1903年度
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アンリ・ベルクソン[著]
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伝説の名講義シリーズ、ついに公刊! 第一編
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藤田尚志・平井靖史・岡嶋隆佑・木山裕登[訳]  ベルクソン自身によるベルクソン哲学解説。哲学のアポリアは「時間」を適切に扱うことによって解決されると考えるベルクソンが、古代以来の哲学史に自己の哲学を位置づける。
2019年6月刊
定価4950円(本体4500円+税10%)※2023年10月第3刷価格改定



記憶理論の歴史――コレージュ・ド・フランス講義 1903-1904年度
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アンリ・ベルクソン[著]
※在庫あり

伝説の名講義シリーズ、ついに公刊! 第二編
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藤田尚志・平井靖史・天野恵美理・岡嶋隆佑・木山裕登[訳]  ベルクソン自身によるベルクソン哲学解説。ベルクソンの時間と心の哲学における中核的概念「記憶」。『物質と記憶』からアップデートされた論点、解像度を上げた概念の姿。
2023年10月刊
定価3960円(本体3600円+税10%)



ベルクソン『物質と記憶』を解剖する
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平井靖史・藤田尚志・安孫子信[編] 郡司ペギオ幸夫[他著]
※品切

現代知覚理論・時間論・心の哲学との接続――拡張ベルクソン主義宣言!
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時代にあまりに先駆けて世に出たがゆえに難解書とされてきた『物質と記憶』。最近の「意識の科学」(認知神経学・認知心理学・人工知能学)と「分析形而上学」(心の哲学・時間論)の発展により、ベルクソンがそもそも意図した「実証的形而上学」の意味で『物質と記憶』を読み解く準備がようやく整ってきたことを示す画期的論集。
2016年11月刊
定価3850円(本体3500円+税10%)



ベルクソン『物質と記憶』を診断する
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平井靖史・藤田尚志・安孫子信[編] 檜垣立哉[他著]
※在庫あり

時間経験の哲学・意識の科学・美学・倫理学への展開――拡張ベルクソン主義宣言! 第二弾
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時代にあまりに先駆けて世に出たがゆえに難解書とされてきた『物質と記憶』を、現代諸科学の知見を通して新たに読解する野心的試み。『ベルクソン『物質と記憶』を解剖する――現代知覚理論・時間論・心の哲学との接続』の続編。檜垣立哉、兼本浩祐、バリー・デイントンほか。
2017年10月刊
定価3850円(本体3500円+税10%)



ベルクソン『物質と記憶』を再起動する
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平井靖史・藤田尚志・安孫子信[編] 村上靖彦・三宅陽一郎[他著]
※在庫あり

拡張ベルクソン主義の諸展望――シリーズ完結! 第三弾
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時代にあまりに先駆けて世に出たがゆえに難解書とされてきた『物質と記憶』を、現代諸科学の知見を通して新たに読解する野心的試み。『ベルクソン『物質と記憶』を解剖する』、『ベルクソン『物質と記憶』を診断する』の続編。村上靖彦、三宅陽一郎、バリー・デイントン、フレデリック・ヴォルムスほか。
2018年12月刊
定価3960円(本体3600円+税10%)



境 域
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ジャック・デリダ[著]
※在庫あり

デリダ、文学×哲学の頂点、ついに完訳なる――デリダとともに、ブランショの海へ

若森栄樹[訳]  全世界を覆うに至った、アリストテレス以来のヨーロッパの思考を根柢からくつがえす、まったく新しい言葉の経験。デリダ円熟期の主著として、『撒種』、『弔鐘』とともに邦訳が待ち望まれた異色作、『境域』ついに完訳なる。ブランショのテクストの豊富な引用を収めた、デリダによるブランショの世界へのいざない。
2010年7月刊
定価5390円(本体4900円+税10%)



アメリカのユートピア――二重権力と国民皆兵制
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フレドリック・ジェイムソン[著]スラヴォイ・ジジェク[編]
柄谷行人/スラヴォイ・ジジェク[他寄稿]
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あのジェイムソンがユートピアとして提唱する国民皆兵制?!
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田尻芳樹・小澤央[訳]  ジジェクが、柄谷が応答する。解放された社会に関する左翼のスタンダードな観念をジェイムソンが根本的に問い直す問題作。「多くの左翼がこの本で出会うものにぞっとするだろう。有名な映画のタイトルを引くなら、《流血があるだろう》。だが、左翼にもう一度チャンスを与えるためにはそのような(イデオロギー的)血を流さねばならないとしたら?」――S・ジジェク 
2018年4月刊
定価3850円(本体3500円+税10%)



ドゥルーズ=ガタリにおける政治と国家――国家・戦争・資本主義
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ギヨーム・シベルタン=ブラン[著]
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ドゥルーズ=ガタリのマクロ政治学に光をあてる
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上尾真道・堀千晶[訳]  ミクロ政治学として知られてきたドゥルーズ=ガタリにおけるマクロ政治学の力を解放すべき時代の到来を告げる画期的力作登場! 『アンチ・オイディプス』、『千のプラトー』における国家概念、戦争機械仮説の再検討を経て、現代資本主義における闘争の主体たるマイノリティへの生成変化へ。いまこそ見出されるべきドゥルーズ=ガタリの政治哲学の深層。
2018年3月刊
定価4290円(本体3900円+税10%)



ニーチェの身体/屍体 上・下
――美学、政治学、予言をめぐって、あるいは、日常生活のスペクタクルとしてのテクノカルチャー
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ジェフ・ウェイト[著]
※在庫あり

伝染するニーチェ、ニーチェとニーチェ主義――ニーチェの政治性、ニーチェの秘教主義という難問の最深部へ
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福井和美[訳]  死んだニーチェはその屍体(言語資料体)からニーチェ主義という生きて動く身体を作り続けている。このニーチェとニーチェ主義を連結するメカニズムの理論化のために、ニーチェの公刊・非公刊テクストを徹底した正確さで探究。問われているのは、死せるニーチェ(corpse)、その著作群(corpus)と、ニーチェ死後の生けるニーチェ主義という身体――右翼の、中道の、とりわけ左翼の集団(corps)――との関係であり、ニーチェの秘教主義に対する我々の態度である。
2022年12月刊
各巻定価4950円(本体4500円+税10%)



最後の人間からの手紙――ネオテニーと愛、そしてヒトの運命について
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ダニ=ロベール・デュフール[著]
※在庫あり

遺伝子工学時代のモラリスト、ダニ=ロベール・デュフール、初の邦訳
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福井和美[訳]  性器と脳――それはどのようにしてヒトであることの、この上ないしるしである器官となったのか。知識と快楽を結び合わせる秘密の糸とはどんなものか……。哲学風の掌編物語とエッセイの中間を行く本書は、いま何が世界の将来を深刻に脅かしているのかを問うために、ヒトというあり方の歴史全体を今一度訪ねなおし、死にうることの幸福と、人間が脆弱な動物として生まれることの尊さを語る。
2017年5月刊
定価2970円(本体2700円+税10%)



時間とヴァーチャリティー――ポール・ヴィリリオと現代のテクノロジー・身体・環境
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本間邦雄[著]
※在庫あり

トーチカからモバイル端末まで。技術革新で変容する“現実”
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ポール・ヴィリリオの多面的議論を平易に解説し、ヴァーチャリティーなしではリアリティーが充分に構成されないような局面が各所に広がる現代の状況を掘り下げる。
2019年12月刊
定価3850円(本体3500円+税10%)



終わりなき不安夢――夢話1941-1967
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ルイ・アルチュセール[著]
※在庫あり

イデオロギー批判の契機としての夢――哲学者の「自己への関係」
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市田良彦[訳]  20年以上にわたる遺稿編集出版の最後となった本書において、妻殺害事件の核心がついに明かされる。夢の記録と夢をめぐる手紙や考察、そして1985年に書かれた主治医作を騙るアルチュセールの手記「二人で行われた一つの殺人」を集成。市田良彦による本書を読み解くための解説「エレーヌとそのライバルたち」「アルチュセールにおける精神分析の理論と実践」長編論考「夢を読む」を加えた日本語版オリジナル編集。
2016年7月刊
定価3960円(本体3600円+税10%)



フロイトの矛盾――フロイト精神分析の精神分析と精神分析の再生
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ニコラス・ランド+マリア・トローク[著]
※在庫あり

精神分析は創始者のトラウマから誕生したのか――フロイト理論の根本的批判による精神分析の再生
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大西雅一郎[訳]  フロイトの行なう理論化には内的なさまざまの矛盾や断裂が生じており、本書が明るみにもたらすその矛盾は、フロイトの思考方法の核心から生じている。精神分析に内在するさまざまな可能性を実りあるものにしたいという思いから提起されたフロイトへの問い。贋金事件で有罪となったフロイトの叔父のトラウマがフロイトの精神分析理論に与えた根本的な影響を分析する。
2016年6月刊
定価5390円(本体4900円+税10%)



オネイログラフィア――夢、精神分析家、芸術家
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ヴィクトル・マージン[著]
※在庫あり

ロシア現代芸術と 精神分析の出会い (新宮一成氏推薦)
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斉藤毅[訳]  全てがメディア的になりゆく今、自分の夢が個人性の最後の砦だ! 精神分析を理論に閉じ込めるのではなく、生の実践とするための、ロシア人精神分析家・美術キュレーター、ソ連アンダーグラウンド芸術の証言者である著者による、夢と視覚芸術を通したフロイトとラカンへのユニークな手引き。
2017年2月刊
定価3960円(本体3600円+税10%)



共にあることの哲学――フランス現代思想が問う〈共同体の危険と希望〉1 理論編
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岩野卓司[編]
※在庫あり

共同体と共同性――格差と分断の危機に瀕する現代社会を根本的に問う二巻企画
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岩野卓司、合田正人、坂本尚志、澤田直、藤田尚志、増田一夫、湯浅博雄による、サルトル・バタイユ・レヴィナス・ブランショ・ナンシー・デリダ・フーコー・ドゥルーズをめぐる共同体論。21世紀の世界で人間が共にあることの意味と困難と可能性を、フランス現代思想ならではの根源的な視点から問い直す。
2016年4月刊
定価3630円(本体3300円+税10%)



共にあることの哲学と現実――フランス現代思想が問う〈共同体の危険と希望〉2 実践・状況編
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岩野卓司[編]
※在庫あり

家族・社会・文学・政治――変転する共同性、その現代的状況をとらえ、新たなありかたを問う
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岩野卓司、合田正人、郷原佳以、坂本尚志、澤田直、藤田尚志、増田一夫、宮﨑裕助による、デリダ、ドゥルーズ、フーコー、バタイユ、ブランショ、レヴィナスの理論からの展開。現代の世界や日本の状況を考えるうえでフランス現代思想の共同体論が参照可能かどうかを見きわめる試み。「フランス現代思想が問う〈共同体の危険と希望〉1 理論編」の続編。
2017年11月刊
定価4290円(本体3900円+税10%)



宮廷人と異端者――ライプニッツとスピノザ、そして近代における神
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マシュー・スチュアート[著]
※在庫あり

哲学的対決のドラマ――リアリティある哲学史
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桜井直文・朝倉友海[訳]  ライプニッツだけが深く理解しえた、そしてライプニッツこそが深く憎悪した、スピノザ哲学という世界革命。未邦訳のライプニッツ文書を渉猟し初めて明かされる哲学者ライプニッツの生身の姿。そして逆照射されるスピノザ革命の真価。廷臣ライプニッツは何に仕え、破門の異端者スピノザは何から自由であったのか。生きた哲学史の新しい風。
2011年11月刊
定価4180円(本体3800円+税10%)



文語訳 ツァラトゥストラかく語りき(新装版)
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ニイチェ[著]
※在庫あり

我こそは神を無みする者ツァラトゥストラなれ
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生田長江[訳]  『ツァラトゥストラ』をはじめて日本語に翻訳し、その後、日本初のニーチェ全集を個人完訳で果たした生田長江。ニーチェ諸著作のうち『ツァラトゥストラ』だけは文語調の訳文が相応しいという、生田長江あえての選択。文語調に趣味を覚える好事家のための希書。底本三訂最終版。
2008年11月刊
定価6050円(本体5500円+税10%)



リオタール哲学の地平――リビドー的身体から情動-文へ
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本間邦雄[著]
※在庫あり

初の本格的リオタール論

マルクスが、フロイトが、絵画が、声が、情動が、リオタール哲学の風に乗って飛揚する。前期リオタールのキーワード=《リビドー的身体》と、後期リオタールのキーワード=《情動-文》で、リオタール哲学を横断。附・リオタール著作ダイジェスト(37冊・50頁)。
2009年2月刊
定価3520円(本体3200円+税10%)



他者のトポロジー――人文諸学と他者論の現在
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岩野卓司[編]
※在庫あり

「現代思想」から実践的人間学の一般理論へ
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岩野卓司『裸にすることは可能なのだろうか?』、若森栄樹『ラカンの「論理的時間」読解』、関修『性的差異という罠』、石前禎幸『イギリスのヤヌス』、田島正行『「自然との和解」という欺瞞』、大西雅一郎『様々なる改宗あるいは転回、おそらくは深淵の上での』、鈴木哲也『亡霊論あるいは歴史への参入』、斉藤毅『石原吉郎の詩における他者のトポロジー』、山田哲平『トポスなきナショナリズムから他者としての身体へ』
2014年12月刊
定価6930円(本体6300円+税10%)



模倣と創造――哲学と文学のあいだで
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井戸田総一郎・大石直記・合田正人[著]
※在庫あり

近代における文化の継承と変革の深層
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ニーチェの詩作における文体への強いこだわりと孤独。タルド/カイヨワ/デリダにおけるミメーシスの星座。森鷗外における古伝承の再生と近代的な表現への問い。芸術と思想におけるオリジナリティの重視が自明である近代における模倣の意味を探究し、近代性の深層を照射する。
2017年3月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



批判的マルクス入門
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小泉信三[著]
※在庫あり

“搾取”はいかに論じるべきものであるか
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マルクスの説の価値はどこにあり、初学者が真に受けてはならない説は何であるか。マルクスの言説における倫理(義憤)と科学を経済学的に峻別。昭和一桁の時代から夙にマルクスの学理に対する本質的な批判を唱えてきた経済学者が説く、マルクス評価のためにまず知らなければならない基本的な問題点。
2019年7月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



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フランス文学批評/フランス語



カフカからカフカへ
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モーリス・ブランショ[著]
※在庫あり

文学と死への権利――ブランショ自選カフカ論集成

山邑久仁子[訳]  孤高の文芸批評家ブランショが、唯一単独の作家論集として刊行した書。ブランショ理解の鍵とされる長篇論考「文学と死への権利」を収録。広く読まれるカフカの文学を通してブランショの特異な文学理論が開かれる。
2013年10月刊
定価3960円(本体3600円+税10%)



ブランショ小説選――(謎の男トマ/死の宣告/永遠の繰言)
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モーリス・ブランショ[著]
※長期品切

ブランショのDNA『謎の男トマ』(全面改訳)が読める!

菅野昭正 三輪秀彦[訳]  文学的極限、ブランショの代表的中・短篇小説選。言語と人間存在をめぐる謎の海へと回帰する、カタストロフィックな創世記――永遠の再読を促す、小説という姿の哲学。ここから「ブランショ」が始まる代表作中の代表作『謎の男トマ』、近づきやすさで人気の『死の宣告』『永遠の繰言』。ブランショ小説との出会いのための一冊。
2005年9月刊
定価3850円(本体3500円+税10%)



アミナダブ
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モーリス・ブランショ[著]
※品切  ※電子版販売中

トマ、彷徨するエクリチュール――ブランショ長篇小説代表作

清水徹[訳]  だれかが街を通りかかる。とある家から彼は手招きされたように思う。彼は扉を押す。廊下にはいりこむ。玄関口に達する。これから、彼はなにを見出すことになるのだろうか、いや、なにかを見出すことができるのだろうか。――強靭で異様な筆力の痕跡。清水徹全面改訳新版。
2008年10月刊
定価4620円(本体4200円+税10%)



私についてこなかった男
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モーリス・ブランショ[著]
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ブランショの小説作品、最後の初訳出版

谷口博史[訳・解説]  数あるブランショの小説作品の中で、言語の謎を探究するブランショの個性がもっとも研ぎ澄まされた哲学小説。〈私〉と言葉のあいだで不確定に錯綜する、主体・人称、時、空間。〈私〉と〈私である彼〉とのダイアログ。普通のことが普通でなくなる普通の言葉で書かれた世界で、静かな静かな狂気に耳を澄ます。――「私についてこなかった男」とはいったい誰なのか。
2005年4月刊
定価3520円(本体3200円+税10%)



言語と文学
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ブランショ/ポーラン/内田樹[著]
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言葉で言葉を超えることは可能か

野村英夫・山邑久仁子[訳]  文学=哲学の極点ブランショの「はじまり」へ。『O嬢の物語』の作者と長く噂された「文学界の黒幕」、巨匠ポーランの、言語と文学表現をめぐる古典的名作『タルブの花――文学における恐怖政治』。ブランショの文芸批評の出発点となった『タルブの花』論「文学はいかにして可能か」ほか。内田樹の的確・大胆な読みによる「文学はいかにして可能か」論。当社オリジナル作品選。
2004年12月刊
定価4180円(本体3800円+税10%)



百フランのための殺人犯――三面記事をめぐる対談
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ジャン・ポーラン[著]
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フランス文学の牙城、ガリマール社の『NRF』誌を長く仕切った編集長、「黒幕」ジャン・ポーランの洞察

安原伸一朗[訳]  精神のパラドクス――あるいは間違った判断をする我々。その妄想的判断の避けがたさと、それに及ぼす言語の不思議な効果。ポーランが友人と交わした対話を素材に、精神と言語の最深部にひそむ神秘を軽妙に語り合う対談仕立てのエッセー。
2013年10月刊
定価2750円(本体2500円+税10%)



ひとつの町のかたち
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ジュリアン・グラック[著]
※長期品切

孤高の文豪グラック、後期主著初訳

永井敦子[訳]  地図の町とは似ても似つかない、ひとの数だけある心のなかの町。ゴンクール賞受賞拒否事件で知られる、地理学者でもあるシュルレアリスム系の文豪、後期主著初訳。自己の過去と取り結ぶユーモアある清々しい関係が、「過去→現在→未来」の常識を一新し、自己と世界をつくりかえてゆく。「少年と町」の記憶と無数の文学作品の引用が呼応する、創造的な思い出の旅。
2004年11月刊
定価3630円(本体3300円+税10%)



さなぎとイマーゴ――ボードレールの詩学
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岩切正一郎[著]
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泥をこねて黄金をつくる――傷ついたままの幸福の技法とは何か

蛹(さなぎ)と成虫(イマーゴ)。予備知識不要、ボードレール・ワールドへの直行便。ボードレールの詩作品をふんだんに引きながらのボードレール読み解き旅行。詩を読むこと、詩を書くこと、この言語行為は人間にとってどんな意味があるのか――ボードレールと考える。
2006年8月刊
定価4180円(本体3800円+税10%)



サド侯爵夫人とその夫
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式場隆三郎[著]
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日本におけるサド研究の嚆矢。夫婦関係に注目した、サド論議へのイントロダクション
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横暴無類の変質者によくかしずいた「天使のような純情の女性」。長く獄中にあったサドに妻が送った手紙を多数引用し、物語風に記された簡潔な夫妻の評伝。「サド侯爵夫人」「愛の異端者サド」の二部構成。第二部のサド篇では『ソドムの百二十日』他、サドの主要著作の梗概と歴史的背景を紹介。日本で初めて本格的にサドを論じた記念碑的著作。
2020年12月刊
定価6930円(本体6300円+税10%)



憂い顔の『星の王子さま』――続出誤訳のケーススタディと翻訳者のメチエ
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加藤晴久[著]
※長期品切

噂の真相!――「定番」内藤濯訳は悪訳という噂は本当なのか、「定番」に対抗して続出した新訳はどうなのか

よい翻訳とは先ず第一に正しい翻訳であること。『星の王子さま』を真摯に愛する読者のために、“読み継がれて50年”の「定番」内藤訳と、新訳14点を具体的に検証。「業界」は読者を欺いていないと断言できるか。問題箇所を理解して、あなたの手元の『王子さま』を笑顔に変えるガイドブック。
2007年5月刊
定価2420円(本体2200円+税10%)



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イスラーム/中東論



ムスリム女性に救援は必要か
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ライラ・アブー=ルゴド[著]
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ムスリム女性を抑圧しているのはイスラームなのか、ムスリム女性の権利という概念は何を覆い隠しているのか
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鳥山純子・嶺崎寛子[訳]  普遍的人権擁護の美名のもとに語られる〈他者〉の救済というリベラルファンタジーの強制。その言説構造と問題点を明らかにし、それにかわる、現実に即した公正さを提唱。ムスリム女性に権利があるのかと問うのではなく、ムスリム女性の権利、抑圧されたムスリム女性という概念がこの世界でどう作用しているのか、その概念を利用しているのは誰なのかを問う。
2018年9月刊
定価3960円(本体3600円+税10%)



増補新版 イスラームの構造――タウヒード・シャリーア・ウンマ
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黒田壽郎[著]
※在庫あり

多様なるイスラームの最大公約数――タウヒード、シャリーア、ウンマの三極構造論
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タウヒード=イスラームの世界観、シャリーア=イスラームの倫理と法、ウンマ=イスラームの共同体。イスラームの理想と現実の関係の構造的把握から示す、イスラーム回帰現象の深層。カリフ制が弱体化した時代と不在の時代に、その理念が社会生活でいかに生きられたかを「国家|ウンマ」の社会的二層構造を通して解説。現代の危機をこえる希望のイスラーム論。
2016年2月刊
定価3960円(本体3600円+税10%)



格差と文明――イスラーム・仏教・現代の危機
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黒田壽郎[著]
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現代の危機をこえる公共的文明観
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格差問題の核心は政治論をこえた文明論のレベルにあることを指摘。井筒俊彦の東洋思想構造論を文明論へと拡張し、非欧米文明の再解釈による脱グローバル支配の可能性を提示。一元的支配文明から複合的共存文明への転換をはかり、他者の尊重を基本とする文明観を提唱する。
2016年3月刊
定価3630円(本体3300円+税10%)



イスラーム概説
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ムハンマド・ハミードッ=ラー[著]
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十数言語に翻訳の世界で最も定評ある正確な入門書
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黒田美代子[訳]  イスラーム諸学に精通したムスリム法学者が、パリ・イスラーム文化センターの求めに応じ、一般向けの文明紹介として書き下ろした、内容の正確さに信頼のおける名著。書き手の問題関心に限られたイスラーム入門書が多いなか、キーコンセプトを、『クルァーン』(コーラン)からの引用を随所に交え、平易にバランスよく、包括的に紹介。一級の知識と、長い西欧世界の滞在により体得された他者の目とが織りなされ結実した稀代の一書。
2005年7月刊
定価3080円(本体2800円+税10%)



雄弁の道――アリー説教集
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アリー・イブン・アビー・ターリブ[著]
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権威ある第一級の古典、本邦初訳――預言者なき後のイスラーム世界を統べた正統カリフ・アリーの実践
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黒田壽郎[訳]  イスラームにおける神与の聖典クルアーンと無謬の預言者の言行録ハディースに対し、本書は、イスラームの教えをカリフとして地上の社会において具体化することに生涯を捧げたアリーがその道を説いた、カリフ制の統治に関する第一級、唯一の古典である。若い頃から従兄の預言者に親しみ、預言者の妻に次いで入信した、男性最初の信者であるアリーが、ムハンマドなき後ムスリムはいかにあるべきかを力強く説いた言葉の記録。
2017年12月刊
定価3630円(本体3300円+税10%)



現代イスラーム哲学――ヒクマ存在論とは何か
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ムハンマド・アッ=タバータバーイー[著]
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「花ガ存在スル」から「存在ガ花スル」へ――イスラーム存在論の最高峰「ヒクマ」とは何か
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黒田壽郎[訳・解説] イスラームの価値観の根元をなす存在論。我々は、そして万物は、すべてが差異的であり、すべてが等位にあり、すべてが関係的である。モッラー・サドラー(『存在認識の道』井筒俊彦訳)が説いた「存在の優先性」論の継承と現代的展開。イスラーム文明を総体として、最深部から探究し続ける黒田壽郎による詳細な解説篇と註釈を附す。アラビア語原典からの翻訳。
2010年1月刊
定価6050円(本体5500円+税10%)



イスラーム法理論の歴史――スンニー派法学入門
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ワーエル・B・ハッラーク[著]
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イスラーム研究の最先端
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黒田壽郎[訳]  シャリーアの理論、その真の姿を明かす。イスラーム登場初期から現在まで、厳密に原資料に即して、法理論の歴史的展開と現代的課題を明快に示す、世界的第一人者ハッラークの主著。今なおジャーナリスティックな評論の域にとどまる日本のイスラーム文明論を革新すべき研究者必読の書。
2010年12月刊
定価7260円(本体6600円+税10%)



カリフ制再興――未完のプロジェクト、その歴史・理念・未来
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中田考[著]
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文明の衝突をこえてイスラームの平和をめざす「カリフ制再興」思想とは
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「カリフ制再興」とは何かを初めて詳説し、戦乱のイスラームから法治のカリフ制への道を示す待望の書、ついに刊行。イスラーム国の根源的批判を可能にする視座と、真のカリフ制を再興するために必要な歴史的・法学的知識を呈示。否応なく進行中の国民国家システム変容の意味を明らかにする、かつてないユニークな文明論。
2015年2月刊
定価1980円(本体1800円+税10%)



イラク戦争への百年――中東民主化の条件とは何か
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黒田壽郎[編]
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中東問題の経緯と本質をつかむ入門書
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大中東民主化か。全中東パレスティナ化か。――中東問題の世界史的深層へ。現地の立場をよく知る執筆陣による、パレスティナ問題の発端から中東戦争、湾岸戦争、9.11テロ、アフガン・イラク侵攻~復興まで。 1)中東地域全体の世界史的問題構造を抽出する縦糸と、2)各国がたどった歴史と現状の具体像を示す横糸で、「イラク戦争への百年」と今後の展望をわかりやすく示す。現実を踏まえた展開予測と対応策を求められる中東方面の実務従事者、必読の一書。
2005年1月刊
定価3080円(本体2800円+税10%)



イラン・イスラーム体制とは何か――革命・戦争・改革の歴史から
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吉村慎太郎[著]
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アメリカの覇権主義に徹底して抗うイランとはどんな国なのか

この四半世紀のイランの現実と19世紀来の歴史を踏まえ、革命とイラン・イラク戦争の原因を分析。革命後の共和国の困難な歩みを国内・国際政治の両面から捉え、複雑なその姿を総合的に呈示。米国の国際行動を見通す上で不可欠の論点、“悪の枢軸大国イラン”。保守派、改革派等、ニュースでは分りにくい国内のせめぎあいの現実も詳しく紹介。
2005年10月刊
定価4180円(本体3800円+税10%)



文語訳 古蘭(コーラン)上・下
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大川周明[訳]・註釈
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聖書で根強い人気の文語訳をコーランでも
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宗教学者にして精神主義の論客・大川周明ならではの、リズム・風格・力強さある文語訳、そして充実した註釈で味わうコーラン。ムーサーは「モーゼ」、イーサーは「イエス」、マルヤムは「マリア」というように聖書でお馴染みの人名表記がされ、イスラームに親しみのない読者にも違和感なく読める翻訳。
2009年12月刊
上下各定価5720円(本体5200円+税10%)



マホメット伝
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大川周明[著]
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日本人初の本格的イスラーム研究者、大川周明の遺稿
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数あるムハンマド伝のなかでも臨場感に富んだ物語性ある筆致が魅力の一作。アジア主義の志士でありかつ宗教学者である大川周明は、イスラームの原点に何を見たか。「大川周明とイスラーム」論議の展開に不可欠な遺稿の単行本化。
2011年2月刊
定価5170円(本体4700円+税10%)



中国回教史論叢
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金吉堂・傅統先[著]
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知られざる中国イスラームの歴史
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中国回教史研究を開拓した近代中国人ムスリム二人による基本文献、金吉堂著『中国回教史研究』と傅統先著『中国回教史』を合冊集成。中国へのイスラームの伝入、その繁栄と衰退を中国語史料によって具体的にあとづける。
2015年7月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



〈戦前戦中〉外交官の見た回教世界――笠間杲雄著作選集
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笠間杲雄[著]
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イランで初代全権公使として活躍した著者の体験的イスラーム世界論
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日本人エリートは近代化へと向かう両大戦間期のイスラーム世界をどのように見ていたか。「アジア興隆の指導者を以て任ずる日本国民」の「認識不足を是正する目的を以て書かれた」諸著作中のイスラーム論を集成。中東から、東南アジア、満洲まで、「東洋」として位置づけられた「回教圏」。
2018年11月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



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日本哲学/日本思想史



西田幾多郎の声――手紙と日記が語るその人生 前篇・後篇
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西田幾多郎[著]
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西田自身の言葉による西田伝
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数々の家庭的不幸に見舞われる西田。これがあの人気哲学者の人生であったのか。全書簡集・日記から精選し、手紙と日記を合わせて日付順に配列。読みやすい現代表記を採用。研究資料ではなく読み物となるように選択。新版全集(2009年完結)で1.5倍に増補された手紙のなかには西田の新しい横顔が見えるものも。詩歌多数。
2011年1月刊
各定価3850円(本体3500円+税10%)



エッセンシャル・ニシダ 即の巻 西田幾多郎キーワード論集
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BEST OF NISHIDA――有名著作を一冊に
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西田幾多郎、“いまここ”の哲学。収録作品――「場所的論理と宗教的世界観」「自覚について」「絶対矛盾的自己同一」「人間的存在」「行為的直観」「弁証法的一般者としての世界」「私と汝」「永遠の今の自己限定」「述語的論理主義」「場所」。附録――全著書目次一覧=年代順論文リスト、自著解説篇、語句・人名索引。
2007年8月刊
定価3080円(本体2800円+税10%)



エッセンシャル・ニシダ 命の巻 西田幾多郎生命論集
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西田哲学全体をつらぬく根源的モチーフ、生命

自己差異化する生命、あるいは、自己矛盾による創造。収録作品――「生命」「論理と生命」「生の哲学について」。附録――全著書目次一覧=年代順論文リスト、語句・人名索引。
2007年9月刊
定価2090円(本体1900円+税10%)



エッセンシャル・ニシダ 国の巻 西田幾多郎日本論集
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戦後、多大の批判を受けてきた問題の論点――西田はどう「間違っている」か

問われる西田。デモーニッシュなる歴史的生命、あるいは、近代日本のパッション。収録作品――「日本文化の問題(講演版)」「日本文化の問題(単行本版)」「国体」「国家理由の問題」。附録――全著書目次一覧=年代順論文リスト、語句・人名索引。
2007年9月刊
定価2750円(本体2500円+税10%)



語る西田哲学――西田幾多郎 談話・対談・講演集
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西田幾多郎[著]
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語られた分りやすい西田哲学
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一般聴衆にむけて語られた講演を中心に、西田幾多郎の「語り」の記録を集めた談話・対談・講演集。西田最初の著作である『善の研究』から最晩年の長篇論文「生命」「場所的論理と宗教的世界観」にいたるまで、理論的な変遷と発展を経てきた西田哲学が、一貫してこだわっていたものは何か。「語り」がそれを明らかにする。
2014年10月刊
定価6490円(本体5900円+税10%)



種々の哲学に対する 私の立場――西田幾多郎論文選
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哲学史における西田哲学の立場とは?

哲学史の中の西田哲学、あるいは「絶対矛盾的自己同一」の発見。まとまった哲学者論の本を書かず、一途に自己の哲学創造に邁進した西田のテクスト群から、「種々の哲学に対し私の立場を明らかにした」諸篇を集成。
2008年1月刊
定価4070円(本体3700円+税10%)



実践哲学について――西田幾多郎論文選
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これまで注目されてこなかった西田哲学の一論点――「私」と「物」の関係の真実とは?

自己を世界の外に置く立場から、自己が世界の中にある立場へ、あるいは観念論と唯物論をともにのりこえる場所的弁証法。「物となって考え、物となって行なう」、我と物との「矛盾的自己同一」すなわち「行為的直観」。
2008年1月刊
定価4070円(本体3700円+税10%)



真善美――西田幾多郎論文選
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誰もの問い「真善美」。西田哲学はどう考えたか

もうひとつの西田哲学入門。本文中のキーワードを下段に大量に抽出して索引化。本文→下段見出し→索引→別の箇所の本文へ。ハイパーテキストとなる書物の新たな可能性。……「人格的立場における知識自身の自覚が哲学であるとすれば、我々の知識は哲学において芸術や道徳と結合しなければならぬ。(西田幾多郎)」
2009年7月刊
定価3850円(本体3500円+税10%)



意識と意志――西田幾多郎論文選
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純粋経験から場所の哲学へ
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処女作『善の研究』で広く知られる「純粋経験」の思想から西田哲学と呼ばれるにふさわしい円熟期の「場所の哲学」へとその思索がブレイクスルーする過程で集中的に考察された「意識」と「意志」をテーマとする諸論文を集成。……「精神は意志に始まり意志に終わる。(西田幾多郎)」 
2012年4月刊
定価6270円(本体5700円+税10%)



師弟問答 西田哲学
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西田幾多郎+三木清[著]
※長期品切

響きあう言葉、師を思う言葉――ひとつの、西田哲学入門

理解しあう師弟ならではの、親密・卒直で、内容と含蓄のある、打てば響く名問答。著作物としての厳密さの観点から西田全集には収録されてこなかったものの、興味のつきない内容。ひとつの西田哲学入門として一般読書界に送る小選集。対談では控えめで的確な問者に徹する三木清の、西田論の全てを併録。
2007年2月刊
定価1650円(本体1500円+税10%)



媒介的自立の哲学――田辺哲学イントロダクション
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田辺元[著]
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西田哲学に対する田辺哲学とは何か
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対決関係でもなく折衷的融合的同一化でもない、相容れないもの同士における積極的関係を示す、価値転換の哲学。科学・哲学・常識・宗教、論理と倫理、合理性と実証性、西欧的存在論と東洋的空観……。知性および精神性諸ジャンルの関係はいかにあるべきか。
2013年4月刊
定価3850円(本体3500円+税10%)



三木清歴史哲学コレクション
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西田哲学の流れを汲む歴史哲学
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カント、ヘーゲル、マルクスらの成果を批判的に総合した独自の立場。「過去の事実としての歴史」と「それの叙述としての歴史」と「その行為をすることの歴史性」の重層的な関係から、時代を変革する歴史哲学の諸問題を示す。
2012年9月刊
定価6490円(本体5900円+税10%)



三木清批評選集 東亜協同体の哲学――世界史的立場と近代東アジア
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自滅、中断した、世界史的革新理念――新生への指針
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十五年戦争期、最も困難な時期において探究された、東アジア協同体、その可能性の中心。近代的、すなわち抽象的、自由主義的、個人主義的世界主義と対抗ナショナリズムを止揚し、新しい世界主義への道を拓く哲学とは? 関連論考を網羅した、初の三木清「東亜協同体」テーマ選集。
2007年2月刊
定価6050円(本体5500円+税10%)



波多野精一宗教哲学体系――宗教哲学序論 宗教哲学 時と永遠
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他者と時間――波多野精一宗教哲学三部作集成
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京都学派生成期に西田幾多郎の同僚として三木清らを育て、禅仏教の色彩濃い京都学派の空気の中で、キリスト教宗教哲学の立場を明示した不朽の三部作を一冊に集成。哲学と宗教の深い関係を、哲学史および自己の哲学から体系的に呈示。仮面を被った自己である「他者」像を克服し、自己実現の具ではないものとしての「他者」へと向かう道を、人間存在が根源的に抱えている宗教性から探る。
2007年12月刊
定価7150円(本体6500円+税10%)



増補新版 偶然と驚きの哲学――九鬼哲学入門文選
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九鬼周造[著]
※在庫あり

「哲学は驚きに始まり驚きに終わる」
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『「いき」の構造』で知られる九鬼周造における哲学的主題「偶然性」。主著『偶然性の問題』以降に書かれた偶然と驚きをめぐる諸論考が、九鬼晩年の到達点「偶然と驚きの哲学」という場所を示す。それぞれが独立した一篇として読める、入門に最適の短篇集。初版に二篇を増補した新版。
2011年11月刊
定価3630円(本体3300円+税10%)



イデオロギーとロジック 戸坂潤イデオロギー論集成
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イデオロギーとは何か――基本的・原理的な考察

時局評論の名著『日本イデオロギー論』(岩波文庫)を可能にした原理的イデオロギー論の二大主著、『イデオロギーの論理学』『イデオロギー概論』を中心に、戸坂潤のイデオロギー原論を集大成。京都学派が生んだ唯物論哲学者の批評理論の真髄。
2007年11月刊
定価5060円(本体4600円+税10%)



日本的哲学という魔 戸坂潤京都学派批判論集
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西田幾多郎、田辺元、和辻哲郎、三木清――誰が、どのように、どの程度、問題か

西田の「無」――無の論理。田辺の「種」――種の論理。和辻の「間」――間の倫理。京都学派の生成と展開にあらわれた、近代日本への哲学導入における諸問題、その原風景。いまなお日本に世界的水準の哲学が育ち難いことの淵源をさぐる。
2007年11月刊
定価3080円(本体2800円+税10%)



国文学への哲学的アプローチ
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土田杏村[著]
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哲学的アプローチが国文学の深層を現在化する
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西田哲学の流れを汲む「忘れられた哲学者」が「国文学の中核的な仕事は哲学的方法を以てなされねばならない」という立場から、富士谷御杖を一大頂点とする国文学のポテンシャルを哲学的に読み出す。――「御杖に聞くべきは、その根本哲学だ。古典を理解する時のその一般的方法論だ。だから我々はその術語などは言霊であっても何でもよい。突き進めた彼の根本思想を尋ねて見たい。」 
2013年12月刊
定価5940円(本体5400円+税10%)



日本哲学の黎明期――西周の『百一新論』と明治の哲学界
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桑木厳翼[著]
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「哲学」という訳語が生まれた頃
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フィロソフィアを「哲学」と訳した日本最初の哲学者西周(にし・あまね)の「百一新論」(百教一致の新論)が日本の近代化に持った意義とは何か。西田幾多郎の京都学派に対して、東大教授として日本のアカデミズム哲学の基礎を築いた桑木厳翼が残した論文・講演より、明治の哲学界に関する貴重な証言を選出した論文集。
2008年7月刊
定価4180円(本体3800円+税10%)



近世日本哲学史――幕末から明治維新の啓蒙思想
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麻生義輝[著]
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日本哲学の発生を克明に描く唯一の書
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「本書は日本の啓蒙哲学の形成を学問的に取扱った殆ど唯一のモノグラフィーとして永く学界に銘記さるべき労作である。」――丸山眞男評。平等と自由の思想、実証主義、個人主義はどのように日本に導入されたか。先覚者の群像と近代高等教育機関の起源。
2008年7月刊
定価6050円(本体5500円+税10%)



近代日本哲学史
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三枝博音[著]
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日本への哲学の移植、そしてその展開を批判的に評価する
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時代と哲学移植との関係を探り、そのイデオロギー的位置を発見。「日本に移入された各種哲学は、その繁栄にも凋落にも何らかの条件が存する。どの学問よりも真実なるものをつかもうとする哲学は、まず自分の運命を知らねばならない。」 
2014年7月刊
定価6490円(本体5900円+税10%)



西欧化する日本 西欧化できない日本――日本の知性の古層と新層
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三枝博音[著]
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日本における知性と技術と科学の関係の歴史性を描き出す
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前近代と近代の文献を博捜し、『日本哲学思想全書』20巻『日本科学古典全書』10巻を編纂した思想史家が、その研究成果を縦横に活用し、日本の知性の「古層」と西欧化以後の「新層」の関係に迫る。近代化の過程で覆いをかけられた古いものが回帰する今、将来を展望するために省みるべき歴史的経緯。
2014年8月刊
定価6490円(本体5900円+税10%)



楽読原文 三酔人経綸問答 (併録 中江兆民奇行談 岩崎徂堂[著])
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中江兆民[著]
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名作を原文のリズムで
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1965年以来現代語訳で読まれてきた、東洋のルソーこと中江兆民の代表作『三酔人』ですが、やはり名作は原文のリズムで読みたい。しかし、原文そのままではいかにも読みにくい。そこで、兆民節はそのままの「楽読原文」です。併録『中江兆民奇行談』――おのが陰嚢を引き伸ばして杯となし、芸者に一杯のませたという戯れ事から、真面目な政治的諷刺としての奇行まで。
2009年5月刊
定価3630円(本体3300円+税10%)



津田史学の思想――津田左右吉セレクション1
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歴史における必然と偶然と自由
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戦前の皇国史観の時代には皇国史観を批判し、戦後の唯物史観の時代には唯物史観を批判した津田史学が、二つの狂信的な時代を終えた第三の時代に新たな意味を持つ。論理と実証を基とし、かつ歴史家の歴史観によって構成されるべき歴史とは何か。
2012年7月刊
定価6930円(本体6300円+税10%)



日本文化と外来思想――津田左右吉セレクション2
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不純なる日本思想、東洋文化という虚構
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日本の知識人はなぜいつも文字面の思想にとどまってきたのか。民族の生活実態から遊離した机上の知識である日本の儒教、そして国粋を称えながら中国思想を自己に都合よく採用した不合理な神道・国学。その根深い性向を脱した合理的な日本文化を提唱。
2012年7月刊
定価6930円(本体6300円+税10%)



記紀の構造・思想・記法――津田左右吉セレクション3
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民族の起源譚という妄説をただす
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記紀はいかなる欲求、いかなる方法で、いかなる者により、いつ編まれたか。―― 神代史の記載を民族の起源もしくは原始社会状態を語ったものとする見解は誤った何の根拠もないものであることを明かし、神代史を経典視してその宗教観念を民衆のものと誤信した神道者や国学者の思想が現代にまで及ぶことを批判。
2012年8月刊
定価6930円(本体6300円+税10%)



維新の思想史
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津田左右吉[著]
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野蛮なる倒幕、欺瞞せる維新
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維新評価見直しの先駆的業績。碩学津田左右吉の膨大な思想史研究の動機となった幕末維新期の思想状況に対する疑問。最晩年においてようやく果たされたその維新の思想史研究を集成。日本人の倫理観喪失の淵源を示し、近代日本の足場の危うさを明かす。
2013年9月刊
定価3960円(本体3600円+税10%)



皇室と日本――敗戦後皇室論議の要諦
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津田左右吉[著]
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歴史研究の立場から見た皇室をめぐる論理と感情
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時代に順応して変化するところにあった皇室の「恒久性」とは何か。――皇室の存在が再定義されつつあるいま、皇室制度支持世論の持続と左翼型反天皇制論衰退の原因を、長大な連作『文学に現はれたる我が国民思想の研究』で知られる歴史研究の碩学津田左右吉が残した論説に探り、敗戦後の出発点における「象徴天皇制」をめぐる議論の基本を確認する。
2017年6月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



新編・梅園哲学入門
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三枝博音・三浦梅園[著]
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科学の明るさと人間的歴史の暗さを統一的に把握
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日本の科学・技術史を開拓した三枝博音が、近代西欧哲学との同時代性において梅園の哲学を考察する、新編三浦梅園論集成。「梅園の学説はもはや単なる科学主義ではない。彼にとっては科学と歴史的現実の交錯的形成そのものが問題である。」
2014年5月刊
定価5940円(本体5400円+税10%)



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日本語/日本文学/日本文化



山田国語学入門選書1 日本文法学要論
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山田孝雄[著]
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「山田文法」の到達点の精髄。「日本語に主語は必須か」論議を開拓した巨人
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「かかり」とは何か。――宣長の真価を読み破り「係助詞」の分類を立て、「は」の本質を明るみに出すとともに日本語における表現の本源的な力(陳述の力)を見出して、日本文法学に一大画期をなした理論をはじめとし、日本人の思考法を「長期の歴史において規定する」文法的核心を、一書においてシステマティックに簡潔に網羅する。山田文法論最後の著作。
2009年3月刊
定価4180円(本体3800円+税10%)



山田国語学入門選書2 国語学史要
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山田孝雄[著]
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「言葉」から掘り起こす日本思想史、山田国語学――「日本語とは何ものか」をめぐる1500年史の要点
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古代から近代まで、日本語研究の歴史と主要論点・主要学説の流れを一書に示す。漢文訓読に始まる国語の自覚、あるいは日本語の特性としてのテニヲハの発見。仮名文字、五十音図、仮名遣い、活用、かかり…… その有機的関係がなす、国語学史という生命。日本人はいかに日本語を自覚し、日本語となしたのか。
2009年3月刊
定価4180円(本体3800円+税10%)



山田国語学入門選書3 日本文字の歴史
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山田孝雄[著]
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漢字+かな表記はなぜ生れたか、なぜ我々はそれを使い続けるのか
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日本人の心性と不可分の書記システムがもつ歴史性とは何か。文法論や文章論からでは分からない、文字づかいから見える日本語の特異相。「仮名の歴史を論ずる場合に万葉仮名の実体を研究せずしてただちに仮名の論に入るがごときものは、本末を顛倒し、源流を究めずしていたずらに末流に彷徨するものといわねばならぬ」――万葉仮名の革命性を詳説。
2009年4月刊
定価4180円(本体3800円+税10%)



山田国語学入門選書4 敬語法の研究
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山田孝雄[著]
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敬語が日本語の一大特徴として存在するのは何ゆえか――敬語法研究史の原点
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敬語使用の具体例と山田文法の関係から、敬語の諸法則を網羅する。山田文法の最終版『日本文法学要論』(山田国語学入門選書1)における三大論点(語論・位格論・句論)を縦糸に、敬語の種別を横糸に織り上げられた敬語法の構造。
2010年2月刊
定価5280円(本体4800円+税10%)



時枝言語学入門 国語学への道――附 現代の国語学 ほか
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時枝誠記[著]
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言語の本質とは何か――時枝自身による時枝言語学入門
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ソシュールらを模倣した近代日本言語学を批判し、日本語に即した日本語研究として構築された、「言語過程説」の由来、精神、方法、歴史。『国語学原論(正続)』『国語学史』以降の時枝思想のエッセンス。近代型普遍化主義の迷妄を学問的に批判しうる特異なポジションにある日本言語学の意義を明らかにする。時枝自身による学問的自伝『国語学への道』に加えて『現代の国語学』および主要著作の序文類を併録。
2018年7月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



時枝誠記論文選 言語過程説とは何か
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時枝誠記[著]
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言葉が通じない。 言葉が通じる。――その間にあるものは何か
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単行本未収録の重要論文から明らかになる言語過程説の全貌。言葉が通じることを前提とした言語学ではなく、言葉がどのようにして通じるものとなるのか、その条件を探求する言語過程説。言語過程説を成り立たせる多様で相互に連関する重要論点を執筆年順に網羅し、その思想の進化と全体像を示す。
2018年8月刊
定価7920円(本体7200円+税10%)



垣内松三著作選  国民言語文化とは何か 1・2
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「真実・信実・誠実」回復の日本語論――日本語の歴史的共同性再構築の視座
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不誠実な言葉による社会崩壊の危機が限界に達し、空疎な、しかし盛装した虚言が横行する今、(再)発見されるべき垣内松三の言語思想。国学の可能性の中心である「まこと」を近代的に再理論化。初等教育から哲学まで、世阿弥、宣長から漱石まで、国民言語文化の諸問題と方法論を示す。
2011.10刊
各定価6270円(本体5700円+税10%)



反訓詁学――平安和歌史をもとめて
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山田哲平[著]
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「平安和歌史」はこれまで存在していなかった!?
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貫之から俊成女まで、歌の内在的読解から平安和歌史を構造的に呈示する初の試み。平安和歌を構造的に関係づける視点として桜の花をめぐる「貫之のカノン」を発見。統一的な視点から描き出した平安和歌史の構造が、平安和歌史の真の主役は誰であるかを明るみに出す。
2017年1月刊
定価2420円(本体2200円+税10%)



国文学への哲学的アプローチ
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土田杏村[著]
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哲学的アプローチが国文学の深層を現在化する
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西田哲学の流れを汲む「忘れられた哲学者」が「国文学の中核的な仕事は哲学的方法を以てなされねばならない」という立場から、富士谷御杖を一大頂点とする国文学のポテンシャルを哲学的に読み出す。――「御杖に聞くべきは、その根本哲学だ。古典を理解する時のその一般的方法論だ。だから我々はその術語などは言霊であっても何でもよい。突き進めた彼の根本思想を尋ねて見たい。」 
2013年12月刊
定価5940円(本体5400円+税10%)



幽玄・あはれ・さび――大西克礼美学コレクション1
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※長期品切

日本特有の美概念を理論的に把握する大西選集・全3巻
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長く理論的考察がなされないまま、独特の美概念としてただ体験的に論じられてきた「幽玄・あはれ・さび」の理論的様相を、美学者の立場から明かした画期的業績。西欧美学の枠を破り、日本特有の美概念をも組み込んだ新たな普遍美学への試み。
2012年12月刊
定価5720円(本体5200円+税10%)



自然感情の美学――大西克礼美学コレクション2
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※在庫あり

日本特有の美概念を理論的に把握する大西選集・全3巻
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人と自然とが対立しない美という日本人の感性の最深層を探る。知性によって自然を統御支配するよりも、生活そのものを自然の多変性、多様性に順応させる文化の息吹。万葉集等の事例を豊富に検証し、西欧の歴史的諸類型と比較しつつその特異性を明かす。
2013年2月刊
定価5940円(本体5400円+税10%)



東洋的芸術精神――大西克礼美学コレクション3
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大西克礼美学コレクション 完結篇
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東洋的芸術精神のパントノミー即ち本源的綜合性とは何か。生活の全面と深く一体化する芸術の心を綜合的に理論化する。西欧美学の枠を破り東洋の美概念をも組み込んだ新たな普遍美学への試み。大西克礼美学研究の最終的到達点を明示する大作の遺稿。
2013年5月刊
定価7040円(本体6400円+税10%)



和辻哲郎日本古代文化論集成
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古事記編纂1300年――神話伝説を扱う正しい態度とは何か
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仏教文化の影響を受ける以前の日本文化の真相と深層を明るみに出す、和辻日本文化史の原点。古代人の生命の痕跡から和辻一流の手法で読み出された「湿やかな」心情。古代人の想像力と構想力に迫る諸篇を集成。
2012年3月刊
定価7040円(本体6400円+税10%)



津田史学の思想――津田左右吉セレクション1
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歴史における必然と偶然と自由
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戦前の皇国史観の時代には皇国史観を批判し、戦後の唯物史観の時代には唯物史観を批判した津田史学が、二つの狂信的な時代を終えた第三の時代に新たな意味を持つ。論理と実証を基とし、かつ歴史家の歴史観によって構成されるべき歴史とは何か。
2012年7月刊
定価6930円(本体6300円+税10%)



日本文化と外来思想――津田左右吉セレクション2
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不純なる日本思想、東洋文化という虚構
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日本の知識人はなぜいつも文字面の思想にとどまってきたのか。民族の生活実態から遊離した机上の知識である日本の儒教、そして国粋を称えながら中国思想を自己に都合よく採用した不合理な神道・国学。その根深い性向を脱した合理的な日本文化を提唱。
2012年7月刊
定価6930円(本体6300円+税10%)



記紀の構造・思想・記法――津田左右吉セレクション3
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民族の起源譚という妄説をただす
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記紀はいかなる欲求、いかなる方法で、いかなる者により、いつ編まれたか。―― 神代史の記載を民族の起源もしくは原始社会状態を語ったものとする見解は誤った何の根拠もないものであることを明かし、神代史を経典視してその宗教観念を民衆のものと誤信した神道者や国学者の思想が現代にまで及ぶことを批判。
2012年8月刊
定価6930円(本体6300円+税10%)



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法/国際政治史/政治思想



カール・シュミット入門――思想・状況・人物像
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ラインハルト・メーリング[著]
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生けるシュミット、思想と人物、その脱神話化へ
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藤崎剛人[訳]  進化を続けるシュミット研究の最先端を行く総合的概説書。積年の研究成果からシュミットの理論の発展を一つの時系列として説明、その本質と人物像に迫り、流行言説への安易な援用に再考を促す。自由主義法治国家の解体を分析したシュミットから今日の問いへ。
2022年2月刊
定価1980円(本体1800円+税10%)



文明の交差点の地政学――トルコ革新外交のグランドプラン
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アフメト・ダウトオウル[著]
※品切

池内恵氏推薦――地政学の名著、待望の全訳
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中田考[監訳] 内藤正典[解説] 池内恵氏推薦の辞 「知る人ぞ知るまぼろしの地政学の名著、待望の全訳が現れた。その存在を広く知られながら、主要欧米語の翻訳がなかった大著、新オスマン主義の世界戦略の書が今《蘇った》。トルコの外相・首相を歴任した文明思想家ダウトオウルが国際政治史のパワーセンター・イスタンブールを主軸に構想する、もう一つの世界帝国がもたらす新しい秩序だ。」 
2020年11月刊
定価3960円(本体3600円+税10%)



国際法・国際政治・法哲学――自然法の歴史から世界法の概念まで
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恒藤恭[著]
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近現代世界動乱の焦点、国際法の歴史性と可能性。問われる国際法の存在/実効性の基盤を説く
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国際法が関係する国際政治を論じることの難しさはどこにあるのか。その複合的で重層的な概念構造を歴史的・哲学的に示す。国際法がもつ近代性から、世界法、世界国家の概念とその可能性の意義までを視野に収めた原理的考察。革新派法哲学者恒藤恭の多数の著作の中から国際法と国際政治の関係を論じた主要論考を一冊に。
2023年3月刊
定価5390円(本体4900円+税10%)



個人と世界と法哲学――人類史と思想史から法哲学の場所へ
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恒藤恭[著]
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人類史のなかの法哲学――歴史的に広く見わたされた法哲学の場所と諸課題
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法と哲学の関係は人間の歴史の各ステージにおいてどんな意味を持ってきたか。そして「現代」というステージにおける法哲学の役割は何か。困難な時代に左派自由主義の法哲学者として活躍した恒藤恭。保守的性格が極めて濃厚な法の世界を個人主義の哲学的立場から基礎づけ、世界戦争を経た「現代」において倫理的自由からさらに法的自由へと進む道の意味を説く。
2023年11月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



刑罰・法学・歴史性
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瀧川幸辰[著]
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歴史的視点による教養の刑法入門――死刑廃止と犯罪抑止の法学的歴史
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刑罰と刑法はどこから来てどこへ行くのか。刑法の歴史性を具体的な人物と事情から明らかにする。哲学思想と批判精神が法学と法治の進化を駆動してきた歴史の実例。日本の刑法学の基礎を築いた瀧川幸辰の刑法の歴史面に関する論考集。
2023年12月刊
定価6930円(本体6300円+税10%)



近代日本判例批評集――新編 判例百話/有閑法学/続有閑法学
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穂積重遠[著]
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人の争い、法の白黒――各話読み切りの裁判エッセー集
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「日本家族法の父」の平易な名著三冊を再編。法学の素養なしに読める語り口の、庶民向け実践的法学入門。争われている「それ」は誰のもの/権利/罪なのか。人情と法の正義と慣習と、各々の論理、そしてその動揺。人生の重大事について事実と法律が矛盾してはいけないという根本問題を踏まえて論じられる法規と判例。
2024年1月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



国家と法と正義
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和田小次郎[編訳]
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ヨーロッパ精神における正義観念――古代ギリシャ・ローマ思想から近代民族主義思想まで
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ユリウス・ビンダー/アドルフ・ラッソン/マックス・リュメリン/ジョルジオ・デル・ヴェキオ[著]
正義が共同体的なものになるとはどういうことか。ヨーロッパ精神における正義観念の法学的特徴と要所が示された数編を編訳した概説書。激動する国際状況において国家の正義を再考すべき時における国家と法と正義の関係の法哲学。
2023年7月刊
定価4840円(本体4400円+税10%)



人間・自然法・実定法――法の歴史性をめぐる法哲学
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和田小次郎[著]
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法学の二大概念と人間性から問う根本的な法哲学
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尾高朝雄と共に日本法哲学会を創設し、日本の法哲学を社会に開かれたものにする試みに着手するも、尾高同様50代で突然死去し、その後「忘れられた法学者」となってしまった進歩的法学者和田小次郎。その主要著作を一書に。法規の背後で歴史的に生成変化を続けていく生きた法をとらえる理論と、法をめぐる闘争を高い次元から見る“世界史の法廷”の視点。法と法規を区別することが法論議に持つ大きな意味を示す。
2023年6月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



自然法の再生
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ジョゼフ・シャルモン[著]
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近代から現代へ――自然法がもつ意味を問う
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大澤章[訳] 政治の手段、利益の技術にすぎない法のあり方への抗議。――人権・憲法・国際法を自然法が基礎づけた時代から数世紀。対立する各宗教は存続し、世界国家の成立もない現代において、宗教者にも非宗教者にも共通するべき正義の基礎、理想への信念ないし信仰としてある自然法。自然法という名の法律的理想主義の意味の変遷を説き、自然法を否定する諸学派においてもそれを避けえない事情を明るみに出す。
2024年2月刊
定価6490円(本体5900円+税10%)



ノモス主権への法哲学
――法の窮極に在るもの/法の窮極にあるものについての再論/数の政治と理の政治
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尾高朝雄[著]
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民主主義はなぜ選挙が終点であってはならないのか――ポピュリズム時代の法哲学の核心、ノモス主権論
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ポピュリズムが広まり、行政国家化が深まり、象徴天皇制が再定義されつつある今、ノモス主権論があるべき道を指し示す。ノモス主権論へと至る尾高法哲学理解のための主著三冊を合冊集成。現代日本政治におけるノモス主権論のアクチュアリティを示し、ハンス・ケルゼン、カール・シュミットとノモス主権論の関係を論じる寄稿論文「ノモスとアジール」(藤崎剛人著)を附録。
2017年5月刊
定価7920円(本体7200円+税10%)



天皇制の国民主権とノモス主権論――政治の究極は力か理念か
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尾高朝雄[著]
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政権が横暴にふるまう時、ノモス主権論がよみがえる!
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従来の主権概念では、国民の総意に基づく数の横暴を認めざるをえない。ソフィストVS.ソクラテス以来の大問題を法哲学の立場で論じ、実力概念から責任概念へと改鋳された主権を提唱する。
2014年3月刊
定価6930円(本体6300円+税10%)



自由・相対主義・自然法――現代法哲学における人権思想と国際民主主義
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尾高朝雄[著]
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民主主義に対する倦怠感が兆し、リベラリズムが空洞化する時代への警鐘と指針
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戦後の国際秩序を支えてきた理念を無視する力による世界の再編が進行し、リベラルな国際秩序がグローバルな特権層の活動の場とみなされ、格差が再び拡大する現在、共産主義理念が国政の選択肢としてはもはや存在せず、リベラルの空洞化が有害なレベルにまで達した社会にいかなる道がありうるか。近代から現代への思想史的理路を法哲学の立場から確認し、「現代」の基盤を示す、ノモス主権論の構築と並行して練り上げられた自由論を集成。
2018年1月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



法思想とは何か――法思想を法や法学や法哲学と区別することの意味
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尾高朝雄[著]
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法学史でも、法哲学史でもない、法思想史の可能性
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「理想論的原理主義」と「程度論的実務主義」の背反関係をこえて、責任ある革新の条件となる法思想の歴史性を見据えた法治へ。法学のための法学をのりこえる尾高法哲学の精神。
2021年3月刊
定価6930円(本体6300円+税10%)



法と世の事実とのずれ
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尾高朝雄[著]
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変わる世の中と安定性を要件とする法の間にある関係の基本構造
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法と社会の主要素(道徳・経済・政治)とのダイナミックな関係を問う尾高法哲学の基本的な問題系を平易に示す、尾高法哲学入門。「法における規範と事実のこの矛盾は、人間そのものに内在する矛盾のあらわれであるということができよう。法は人間生活の秩序の原理であり、人間の本性にはそもそも矛盾が内在しているからこそ、法の中に規範性と事実性との矛盾が著しくあらわれて来るのである。」 
2019年11月刊
定価6930円(本体6300円+税10%)



実定法秩序論
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尾高朝雄[著]
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法哲学と実定法学総合の金字塔
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法の効力の根拠を探究する、ノモス主権論の濫觴。法と道徳・宗教・政治・経済など社会の諸要素との関係、そしてさまざまな法思想の間の闘争を構造的に描き出し、法が実効性ある法として存在していることの意味を総合的に明らかにする。
2019年4月刊
定価7920円(本体7200円+税10%)



英米法と法の近代――法律諸体系の歴史と原理の法学的/哲学的諸解釈
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ロスコー・パウンド[著]
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主要な法律史観の批判と評価、英米法近代化の精神と力、法の歴史性と法の近代性を見据える法学の主体性
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高柳賢三[訳]  何が法律の根拠となり理念となってきたのか。宗教、哲学、民族性から政治、経済、個人の力まで、法律のありようを方向づけた主要素を批判的に評価。法律近代化の精神を示し、新しい状況の中で法律を形成/運用する力はいかにあるべきかを歴史的に説く。安定性と変化性という矛盾する課題を常に原動力とすべき法の立場、変化する現実に対応する立法、司法、法学の主体性。
2023年1月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



英米法の歴史と精神
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高柳賢三[著]
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英米的性格の文化的基底、大陸の法典主義に対する英米の経験主義的な判例法主義
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近現代世界をリードし席捲したスーパーパワー英米の基底にある正義と秩序のセンスとテクニック。文化の各領域に見られる、理論的に対して実際的、書斎的に対して実験室的、演繹的に対して帰納的等々の言葉で表現されるアングロ・サクソン的性格の淵源であるイギリス法の伝統。抽象的理念主義思想が退潮し、歴史と経験を踏まえた実際的行動選択の精密な議論が求められる現在、回顧し参照すべき伝統。明治期に独仏大陸法を継受し、戦後は米国流憲法を制定したものの、独仏系思想の影響色濃い近現代日本の人文思想界の視野から外れがちな思想的伝統を知る基本文献。
2022年1月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



法律と哲学/法律の哲学――関係性・歴史性・普遍性
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高柳賢三[著]
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現にある法とあるべき法――法律論になぜ哲学が必要か
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1)法律の論理的、普遍的特質を明らかにすること、2)法律の歴史的発展の基礎とその一般的特性を明らかにすること、3)法律の合理的基礎としての正義理想を内省し、これによって成定法律秩序を評価すること。――この三つの任務をもつものとしての法哲学の立場を、歴史的で世界的な広い視野から初学者に対してわかりやすく示す、総合的入門書。
2022年3月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



天皇・憲法第九条
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高柳賢三[著]
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九条の異常性を直視する第三の道――日本国憲法に対してなされるべきは、大陸法的解釈か、英米法的解釈か
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改憲論議における不可欠かつ第一級の知見でありながら、長くかえりみられてこなかった「日本国憲法と大陸法/英米法問題」の原点の書。九条幣原首相発案説の論拠として広く知られる本書の議論は、近代日本法学の主流である大陸法型の解釈と英米法型の解釈の対立の問題を経て、そもそも憲法という法文はいかに解釈されるべきものかという問いに及ぶ。
2019年8月刊
定価6930円(本体6300円+税10%)



極東裁判と国際法――極東国際軍事裁判所における弁論
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高柳賢三[著]
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個人を国際法、事後法で裁いた不法行為。倫理上の罪悪、国政上の責任と、国際法上の犯罪の混同を批判
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政治が法治を力で押し切る現場の歴史的な記録。政治と法治、法と倫理の境界画定をめぐる法学的な理論闘争。人類の近代的法治の歴史に深い傷とわだかまりを残した一大事件の現場である東京裁判の法廷で、簡潔に力強く示された反駁。東京裁判における「侵略戦争は個人責任を伴う犯罪である」というテーゼが倫理的立場ではなく法的立場からは否定される理由を明示する。
2019年10月刊
定価6930円(本体6300円+税10%)



第二次世界大戦への外交史1――満洲事変とその前史 1919-1933
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芦田均[著]
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外交官から政治家へ転身したリベラリスト芦田均の同時代認識
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“芦田外交史全五冊”のうち開戦への危機の時期を論じる部分を二巻に再構成。(続刊『2 ナチスの勃興から開戦まで 1933-1939』。)岩波文庫『第二次世界大戦外交史』で広く知られる芦田均の外交史論。現在ではこれ自体も歴史の対象というべき、当事第一級の人物による同時代認識の公的証言。リベラルとされる芦田は何を知らせ、訴えていたのか。
2020年1月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



第二次世界大戦への外交史2――ナチスの勃興から開戦まで 1933-1939
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芦田均[著]
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わかりやすく物語的に説かれたリアリティと緊迫感ある外交の現場
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“芦田外交史全五冊”のうち開戦への危機の時期を論じる部分を二巻に再構成。(既刊『1 満洲事変とその前史 1919-1933』。)岩波文庫『第二次世界大戦外交史』で広く知られる芦田均の外交史論。外交官から政治家へ転身したリベラリスト芦田均の同時代認識。ヨーロッパにおける外交と戦争のグラデーションをあざやかに描写する。
2020年2月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



両大戦間世界外交史――賠償問題・経済復興・軍備縮小
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芦田均[著]
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ナチスの勃興を招来するに至った国際政治の混迷する諸折衝
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絡み合う賠償と戦債の問題、経済復興、軍縮会議。ヴェルサイユ・ワシントン体制という国際新秩序、あるいは欧米ソ連、三極構造の成立期。戦後処理と再開戦準備の間に何があったのか。芦田外交史全五冊のうち両大戦間における困難な国際秩序構築の時期を論じる部分を一巻に再構成。外交官から政治家へ転身したリベラリストの同時代認識。
2020年3月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



第一次世界大戦外交史――開戦前夜から講和会議と近東分割まで
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芦田均[著]
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日本の参戦と対中国事情、終戦後の近東分割処理をも詳説
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現代世界の構造を形成した世界大戦を外交から考察。ヨーロッパの問題はどのようにして世界化されていったのか、その大勢と機微を外交の実際から明らかにする。芦田外交史全五冊のうち第一次世界大戦を論じる部分を一巻に再構成。シリーズ既刊、『第二次世界大戦への外交史1・2』、『両大戦間世界外交史』。
2020年8月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



第一次世界大戦への外交史1――ビスマルクから日露戦争まで
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エーリッヒ・ブランデンブルク[著]
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現代世界の構造を形成した世界戦争に至る経緯を活写する
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芦田均[訳]  ヨーロッパ列強の利害による思惑と駆け引きの詳細と連鎖。謀り謀られ、付いては離れ、望まざる全面戦争の渦に呑み込まれてゆくリーダーたち。力関係の論理と感情の機微を外交文書に基づき生々しく描く。シリーズ既刊、『第二次世界大戦への外交史1・2』、『両大戦間世界外交史』、『第一次世界大戦外交史』。
2020年10月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



第一次世界大戦への外交史2――建艦競争からバルカン戦争と開戦まで
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エーリッヒ・ブランデンブルク[著]
※在庫あり

現代世界の構造を形成した世界戦争に至る経緯を活写する
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芦田均[訳]  ヨーロッパ列強の利害による思惑と駆け引きの詳細と連鎖。謀り謀られ、付いては離れ、望まざる全面戦争の渦に呑み込まれてゆくリーダーたち。力関係の論理と感情の機微を外交文書に基づき生々しく描く。シリーズ既刊、『第二次世界大戦への外交史1・2』、『両大戦間世界外交史』、『第一次世界大戦外交史』。
2020年10月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



第二次欧洲大戦 前史と緒戦――外交・思潮・人物像
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清沢洌[著]
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リベラリストの同時代認識
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第二次欧洲大戦が「戦闘なき戦争」と言われた頃。開戦はいかなる経緯、判断、展望においてなされたか。武力戦であるよりもむしろ外交戦に虚々実々の努力が払われた「宣戦布告の伴った外交」の分析。戦前のリベラリズム批評を代表する清沢が「戦争は善と悪との衝突ではない、正義と正義との衝突である」として、ヒトラーに対してさえも公平たらんとした同時代批評。
2020年6月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



ロシアの満洲と日露戦争
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ウィッテ/クロパトキン/ニコライ二世/ウィルヘルム二世[著]
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近代日本の進路における地政学的運命、日清戦争から日露戦争への経緯をロシア側から照らし出す
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大竹博吉 [編訳]  当時の満洲問題と日露戦争において第一義的な役割を演じた人物自身の状況認識と行動から明らかになる、日露戦争問題の本質。ロシア内部における主戦派と反戦派の対立関係、革命への趨勢が絡み合う複合的な状況。日本側からだけでは見えない歴史の多面的な実像。
2021年5月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



満洲問題・日露戦争・終戦講和――小村外交と国際政局 1901-1905
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外務省[編著]信夫淳平[原著]
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世紀をこえる権威主義ロシアの侵略と外交の手法
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日本の外務当局の立場と見解を克明に伝える第一級の外交歴史著述。多数の引用資料と旧時代式の表記を読みやすく調整した現代版。ロシアによる隣国への占領侵略から外交交渉決裂を経て戦争へ。ロシア連敗の戦局から講和会議開催への流れにおける各国の思惑と行動、その後のロシア反攻の強固な意志を見た各国の思惑と行動。――濃密な五年間の軌跡を、外相小村寿太郎を軸とした具体的折衝の詳細な記録が浮き彫りにする。
2023年5月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



革命ロシアの極東進出――満洲事変前夜まで
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斎藤良衛[著]
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帝政ロシアから革命のソヴィエト・ロシアへと連続する地政学的リアルポリティクス
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帝国主義型の拡張主義とインターナショナルな解放思想のハイブリッド。その具体的行動であるソヴィエト・ロシアの東方進出を、地理的相互関係における政治的問題として考察。第一次世界大戦後、満州事変に至るまでの時期、極東、とりわけ中国本部および満蒙において革命主義のロシアはいかに活動を展開していたか。
2021年6月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



近代中国と列強の利権――積弱大国に展開する経済の国際政治
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斎藤良衛[著]
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錯綜する地政学的で地経学的な国際政治
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ワシントン体制下、二つの世界大戦の間の時代状況を中心にアヘン戦争以来の歴史を振り返り、その先を展望する、同時代国際政治批評。協調主義から群雄割拠、合縦連衡を経て再び協調主義へ、そして……。帝国日本の満洲事変以後の拡張主義による自滅の歴史的背景となる、近代中国に展開する国際的経済事情の概要。
2021年11月刊
定価6930円(本体6300円+税10%)



極東動乱 出先外交経験秘話――葛藤するロシア、中国、韓国、日本
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林権助[著]
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極東地政学問題の原型、ロシア/中国/朝鮮/日本、そしてそこへの英米の関与
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対韓工作の三人男(桂太郎、小村寿太郎、林権助)と称された、駐韓・駐支公使。事なかれ主義官僚の枠を超えた政治判断と人情、本省との距離感、軍部との微妙な関係、そして折衝のセンスとテクニック。くだけた語りで、後代の常識からは批判される行為についても主体的に証言し、当時の空気を生々しく伝える一級の史料。
2022年5月刊
定価6930円(本体6300円+税10%)



日中衝突三十年 現地外交の志――道義的経済政策と侵略的軍事の抗争
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堀内干城[著]
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対立と戦争の状況における経済外交の実務とその意義
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二十一ヶ条要求から第二次大戦戦後処理まで、日中衝突三十年のあいだ日中外交本街道を歩み、そのうち二十年を続けて現地の実務当事者、責任者として過ごした稀有な体験から「道義派と拡張派の抗争」の歴史を語る。現地社会に密接した具体的経済外交とそれに伴う日中関係の推移、軍事的勢力の拡張が徐々に英米権益を圧迫し破局へと向かう状況、そして日本降伏後の中国における復興事業の記録。
2021年12月刊
定価6930円(本体6300円+税10%)



満洲問題入門――植民・資本・政策・軍事
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矢内原忠雄[著]
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ロシアの脅威の時代から中国ナショナリズムとの相克の時代へ――満洲国建国前後の問題の構造の多面性
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同時代のリアルポリティクスに学術性と批評性を標榜する研究はいかに対するか――植民政策学の泰斗による実践。ロシアの脅威に対する防衛として満洲に特別の勢力を張った段階から、中国のナショナリズムが高揚し、ワシントン会議においてアメリカ主唱の下に中国における「特殊権益」が否定され、日英同盟も廃棄された段階に至るも、いよいよ「特殊権益」の地歩を固める日本。あからさまな帝国主義的植民政策が行き詰まる時代において建国された満洲国を画期とする状況の諸問題。
2021年7月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



伊藤博文の国際政治 上編
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春畝公追頌会(代表者金子堅太郎/編纂主幹小松緑)[著]
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近代日本最大の宰相、外交の覚悟と行動――豊富な一次史料で読む、生の歴史の醍醐味
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内情と機微を語る伊藤博文ら顕官の書簡、公式発表や条約、講演や外交対話の記録等を多数収めた基本文献。欧米進出の脅威に曝され、憲法を制定し、条約改正を試み、日清戦争、日露戦争に勝利し、韓国併合へと至る、天皇主権による統一日本近代国家の国際的進路。その基本構造を、常に国家運営の中心にあった伊藤博文の主体性が浮き彫りにする。国際関係が再び激動し、再編期を迎えた今、日本外交の原点を省みる縁。
2022年8月刊
定価7950円(本体6900円+税10%)



伊藤博文の国際政治 下編
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春畝公追頌会(代表者金子堅太郎/編纂主幹小松緑)[著]
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近代日本最大の宰相、外交の覚悟と行動――豊富な一次史料で読む、生の歴史の醍醐味
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内情と機微を語る伊藤博文ら顕官の書簡、公式発表や条約、講演や外交対話の記録等を多数収めた基本文献。欧米進出の脅威に曝され、憲法を制定し、条約改正を試み、日清戦争、日露戦争に勝利し、韓国併合へと至る、天皇主権による統一日本近代国家の国際的進路。その基本構造を、常に国家運営の中心にあった伊藤博文の主体性が浮き彫りにする。国際関係が再び激動し、再編期を迎えた今、日本外交の原点を省みる縁。
2022年8月刊
定価7950円(本体6900円+税10%)



伊藤博文を語る――人柄・政治・エピソード
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金子堅太郎ほか[著]
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親近者が語る人と政治の実像
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伊藤博文の国家建設に部下として深く関与した金子堅太郎が語る、人間性と政治の両面から見た伊藤博文入門。憲法と議会をはじめ近代日本の根幹をなす各制度を、伊藤と共に設計した金子堅太郎、井上毅、伊東巳代治らの活動。その実像を伝える話としても貴重な歴史的証言が、天皇主権で国をまとめた伊藤たちの思想と行動、明治政官界の課題と空気をリアルに示す。追頌基調の語りの中に伊藤の欠点や弱点も指摘され、感情面をも含めた伊藤の人物像を浮き彫りにする。(平塚篤編)
2022年9月刊
定価6930円(本体6300円+税10%)



攻める外交 加藤高明――脱元老支配と日英同盟による国際戦略
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伊藤正徳[著]
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小村寿太郎と双璧をなす近代化日本外交の雄、その思想と行動
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主義主張の人、加藤高明。小村寿太郎と並び称された外交の雄の、今では多く知られざる外交の実際。「帝国」に栄光をもたらすとともに、結局は加藤の意図を超えた昭和期の戦線拡大による惨事へと到る対満蒙積極政策の道をつけた加藤の外交。その真実と意味を詳細に示す。
2021年4月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



近代日本外交百年史――開国から国際連合加盟まで
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外務省[監修]
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外交当局の視点で示す一連の史実の有機的関係
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近代から現代へ、国の根本的なありかたが常に国際関係に左右されてきた日本。開国による国際関係への参加から、百年を経て振り出しに戻った現代日本。その構造を形成した百年の外交の一つ一つの史実の有機的関係。満洲事変から日米開戦までについては三分の一の紙数を費やし特に詳述。
2021年9月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



座談会 明治大正外交官秘話
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秋月左都夫/石井菊次郎/栗野慎一郎/幣原喜重郎/林権助/牧野伸顕/松井慶四郎/芳沢謙吉[著]
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激動する初期日本外交の機微を明かす当局者の肉声
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条約改正から日清戦争、日英同盟、日露戦争、第一次世界大戦前後まで、くだけた語りから当時の外交当局における支配的理解、共通の信念やセンスが見て取れる第一級の資料。国際連盟脱退の時局において開催された座談会で示される、国際信義、国際条約の重視、誠実と穏健が近代日本の大をなしたという思想。
2021年8月刊
定価6930円(本体6300円+税10%)



明治二大外交 日英同盟と日露戦争――絡み合う欧米外交と日本外交
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信夫淳平[著]
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近代日本国家外交の頂点、その真実と意味。第二次大戦敗戦までの日本国家の進路を方向づけた地政学的運命
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桂太郎首相と小村寿太郎外相の時代、第二次大戦敗戦までの20世紀前半の日本国家のありようと進路を決定的に方向づけた地政学的運命、日露の緊張関係を、外交の史実から詳細に描き出す。日本はいかなる状況の中、国際政治としてどこまで押し、どこで引いたか、臨場感ある駆け引きのディテール。
2021年1月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



大正日本外交史――覇道主義から大勢順応協調主義を経て協調破壊傾向へ
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信夫淳平[著]
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苦難と栄光の明治と、協調破壊による自滅の昭和との間。大国の席を得て揺れる国是。
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明治富国強兵の頂点たる自衛的日露戦争と、昭和軍国主義による侵略的戦線拡大のと間に位置する大正日本外交の概要。第一次世界大戦に参戦し、国際政治において主要大国の席を得た大正日本外交の主要論点。同時代の国際法学者が、形式的拘泥の弊に陥りやすい外交官僚的視角をこえて、批評的に時代を分析。
2021年2月刊
定価6930円(本体6300円+税10%)



日米開戦 最終交渉の経験と反省――駐米大使の回想日録と戦後処理
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野村吉三郎[著]
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国政における外交の意味を問う近代日本最大の経験――交渉の最前線、当事者の歴史的証言
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真珠湾攻撃と前後した対米最終回答を宣戦布告とする、今なお広くみられる誤解についても終戦翌年には事実を公にした重要文献。今日多方面から明らかにされている関連史実に照らして、外交交渉の最前線で行われていた折衝はいかなる意味があったのかを反省する基本史料。ルーズヴェルト大統領とは九回、ハル国務長官とは六十余回に及んだ折衝の回想日録を中心とする『米国に使して――日米交渉の回顧』と、終戦直後の反省と課題を語った『アメリカと明日の日本――『米国に使して』の続篇』の合冊版。
2021年10月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



不戦条約論
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信夫淳平[著]
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国際関係が不安定期に移行する現在、不戦の国際合意が実現した経緯を振り返る
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国家間の不戦の約束は、いかなる事情で構想され、いかにして現実のものとなってきたのか。不戦の約束に伴って必要となる制度と解決すべき問題を、具体的な経緯と政治的技術に即して詳説する、パリ不戦条約前夜に著作された歴史的基本文献。
2019年9月刊
定価6930円(本体6300円+税10%)



軍備と想定敵国――世界戦争時代の経験
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伊藤正徳[著]
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民主国と軍備選択――民主国の軍備選択は「想定敵国」なくして可能か
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「すべての軍備の根底は〈想定敵国〉でなければならぬ」――これは過去の思想か、普遍的標準か。軍事と政治の交点にある軍備選択を決定する公論の条件をめぐる具体的考察。軍備が領土と利権拡大のための生産的事業であった時代が終わり、軍備縮小が国民的要求となった現代における合理的軍備選択の理路。「必然的想定敵国」から「可能的想定敵国」、そして十中八九戦わざる純地理的な想定敵である「便宜的想定敵国」まで、議論のグラデーションを示し、武装論議の本質を考える歴史的実例。
2022年6月刊
定価7950円(本体6900円+税10%)



軍隊と自由――シビリアン・コントロールへの法制史
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藤田嗣雄[著]
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軍事に詳しい法制史学者のユニークな業績――具体的な法制化の歴史をたどり、文民統制の歴史的厚みを示す
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近世・近代・現代において、軍隊の制御はいかに進展してきたのか。主要各国(英米仏独日)ごとに歴史をたどり、その違いの意味を説く。「政治憲法と軍事憲法が対立する明治憲法の本質が、今次の敗戦を決定したところの、唯一の原因では、もちろんなかったとしても、憲法的見地からは、最も重要視されなければならない。」 
2019年5月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



天皇の起源――法社会学的考察
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藤田嗣雄[著]
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権威と権力――法学的意味の歴史的解明
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天皇の支配と日本国家の成立の関係は法学的にはいかに説明されるか。カール・シュミットの「場序(Ortung)」概念から出発し、天皇の支配の形成から日本国家の成立までを法社会学的に探究するユニークな業績。「二〇世紀後半における天皇」の章を巻末に収め、法学的に見た現代の問題をも示す。
2019年2月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



暴風来――附 普通選挙の精神 億兆一心の普通選挙
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上杉愼吉[著]
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「国家は最高の道徳なり。」――日本という名の日本最大の宗教。その真髄を学問的に示す問題の書!
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今なお私的領域あるいは公の陰の領域に広く根を張る日本的反民主主義思想の強さの秘密とは何か。天皇機関説をめぐる論戦で美濃部達吉に敗北し、日本憲法学史から葬り去られ、闇の存在とされてきた東大憲法学教授上杉愼吉の思想を分かりやすく語った三書の合冊版。日本は他の国と違うという信念と日本型集団主義の精髄。民主主義の「うまくいかない現実」に対する批判として現れる「日本主義」の核心。
2019年1月刊
定価7370円(本体6700円+税10%)



立憲主義の日本的困難――尾崎行雄批評文集1914-1947
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尾崎行雄[著]
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藩閥型独裁的政治が回帰する今、「憲政の神様」尾崎の経験が蘇る
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反立憲主義的日本的、党派の論理の歴史性。勝てば官軍、長い物には巻かれろ、義よりも縁故と派閥。明治維新から敗戦までの経験が語る、古くて根深い日本の反立憲主義的心性。1890年の第1回選挙より1952年まで63年間、連続当選25回。立憲主義の先頭に常に立ち、藩閥・軍閥・官閥との闘いに一生涯を捧げた尾崎行雄の声を聴く。
2014年7月刊
定価6490円(本体5900円+税10%)



制定の立場で省みる日本国憲法入門 第一集
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芦田 均[著]
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制定現場の空気と論理と駆け引きと――衆議院憲法改正特別委員会委員長・芦田均の巻
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「九条」芦田修正で知られる元首相の芦田均が、衆議院憲法改正特別委員会での出来事を当時の個人的メモや記憶に基づき報告する「憲法調査会(第七回総会・1957年)」の速記録ほか二篇の回顧談と、新憲法公布時に刊行した全条文を逐条解説する単行本『新憲法解釈』を収録。
2013年11月刊
定価3630円(本体3300円+税10%)



制定の立場で省みる日本国憲法入門 第二集
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金森徳次郎[著]
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制定現場の空気と論理と駆け引きと――憲法担当国務大臣・金森徳次郎の巻
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憲法改正=新憲法制定の国会において改正草案に関する答弁をほとんど一人で行った憲法担当国務大臣金森徳次郎が、憲法制定議会の前後の出来事を報告する「憲法調査会(第二回総会・1954年)」の速記録と、新憲法公布後の「煩悶」を経て最晩年に語り遺した、新憲法全体の解説的解釈『憲法遺言』を収録。
2013年11月刊
定価4180円(本体3800円+税10%)



開国と興国と外交と――松濤閑談
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牧野伸顕[著]
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中公文庫『回顧録』で広く知られる牧野伸顕、もう一つの回顧録
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急速に近代化する日本国家エリートの視点とセンスと経験と。――大久保利通の子として生まれ、10歳での岩倉使節団随行に始まり、早くから内務と外務の空気に触れて育った国家エリート中のエリートが語る、興味深い具体的事実の数々。官界・国際政治・皇室の事情に通じ、第一次世界大戦パリ講和会議では日本代表団事実上の首席として活躍した要人が語る、近代化日本のリアルな風景。
2020年6月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



日本の自由民権と民権家――人物の系譜と運動の運命
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田中惣五郎[著]
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近現代日本自由民主主義の原点。その光と闇。日本が平等へと向かう道の困難。その原型としての自由民権運動
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元勲、官僚、インテリ、庶民――。それぞれの民権家はどこから来て、運動はどこへ向かったか。多数の主要民権家の出自と経歴を考察し、民権家相互の関係から自由民権運動の全体像とその運命を描き出す。複数の層をなすそれぞれの民主化の動機、性質、限界。自由民権運動の不徹底さはその時代の人々のみならず、後世子孫にまで害毒をもたらしてきたという見方を持つ著者が、自由民権運動を批判的に評価した基本文献。
2023年2月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



天皇と軍隊――近代日本国家起動の力、その起源と確立
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田中惣五郎[著]
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一面傲慢、一面卑屈。――この人間像を形成した国内事情と助長した国際事情
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近代日本国家機構の頂点と土台、その創出と連結。――幕末の動乱から明治維新の国家統合、そして立憲君主国として先進世界と関わってゆくための道において、天皇はいかにして天皇となり、軍隊はいかにして軍隊となったか。地政学的条件が生み出したものとしての近代日本国家の天皇と軍隊の連結。日本が今なお脱しえずにいる因縁の歴史的成立事情をたどり、ゆがんだ近代性の淵源を探る。
2023年4月刊
定価6490円(本体5900円+税10%)



近代日本官僚政治史
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田中惣五郎[著]
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中央集権の近代化と官僚界の形成
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官僚はいかなる事情で国政の本体を担う存在となったのか。政治史から浮かび上がる官僚界の歴史を概説する入門書。対抗勢力/親和勢力との関係から見える官僚界の特質を明かし、民意からの隔絶という伝統の淵源を幕末以来の事情に探る。
2012年10月刊
定価6930円(本体6300円+税10%)



タブーと法律――法原としての信仰規範とその諸相
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穂積陳重[著]
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距離と原-政治。――秩序=権力論の要諦、「タブー」

時代が進歩してもあらたに生まれ続ける「タブー」の本質とは何か。その諸相はいかなるものか。近代日本法学の重鎮が遺した、法人類学的「タブー」論の重要文献。日本と中国の漢字文化における事例も豊富な、類なき業績。
2007年7月刊
定価5170円(本体4700円+税10%)



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仏教/宗教



仏 陀――その生涯、教理、教団
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ヘルマン・オルデンベルク[著]
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ニーチェが読んで刺激されたブッダ論
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木村泰賢・景山哲雄[訳]  ブッダ研究の世界的古典。ブッダの歴史的存在と原始仏教の姿を文献的に立証。1881年の初版以来名声を博し、数度の改訂を経て、英語版、ドイツ語版原典は今なおペーパーバックで読み継がれる記念碑的名著。
2011年5月刊
定価7150円(本体6500円+税10%)



生命と欲望と仏教の解脱論――古代インドから近代にわたる思想史における
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木村泰賢[著]
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生命のありかたから展開する仏教的自由
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近代仏教学の開拓者が、生命の三相である持続(食欲)拡大(性欲)自由(遊戯欲)から出発し、宗教意識自体を生命活動の本質から考察。全ての宗教が何らかの形で解脱の要求を背景とするものである中で仏教の解脱がもつ個性を歴史的に明らかにする。とりわけ大乗仏教へと展開したことの意義を仏教史と他の宗教や思想との対比において示し、そこから見た運命と自由の関係を説く。
2022年10月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



時代と無限と大乗の菩薩道――仏教研究/歴史意識/社会性
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木村泰賢[著]
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物質文明時代の仏教が考える歴史性と社会性――出家道と在家道の断絶を超える大乗菩薩道の「自利他利同事」
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解脱とよりよき世界の建設は矛盾するか。「観念の浄土」と「実在の浄土」の対立から「生成の浄土」へ、そして大乗主義と小乗主義の対立を総合する立場。限りない欲望を苦悩の原因として捨離することのみを趣旨とする小乗的立場をこえて、欲そのものの根本をつきつめて、そこに理想の根拠を見出す菩薩道。大乗と呼ばれるようになる契機としての「自利他利同事」思想が、内へ向かう事と外へ向かう事の一致の意味を説く。
2022年11月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



インド思想から仏教へ――仏教の根本思想とその真髄
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高楠順次郎[著]
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何が継承され、何が否定され、何が新たに生み出されたのか
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日本近代仏教学の創始者が、仏教誕生の経緯と当時のインド思想を照らし合わせることで仏教の本質を示しつつ、キリスト教・西欧哲学と比較した仏教の独自性を考察。無神論の宗教である仏教は、希望に生きる宗教ではなく、覚悟に生きる人格完成への宗教であるという立場から、諸法無我、諸行無常、三界皆苦、涅槃寂静の意味を明快に説く仏教入門。
2017年9月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



仏教美学の提唱――柳宗悦セレクション
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美醜の彼岸、自在の美、他力の美――柳宗悦民芸思想の最終到達点、仏教美学とは何か
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従来よく読まれてきた「美の法門」「無有好醜の願」「美の浄土」「法と美」(岩波文庫・ちくま学芸文庫所収)のほかに豊富にのこされている仏教美学をめぐるテキストを集成し、柳の提唱する仏教美学の具体的で多様な諸相を示す。……「人は恐らく、在銘の作を作る時より、無銘の作を作る時の方が心が自由であろう。(柳宗悦)」 
2012年5月刊
定価5720円(本体5200円+税10%)



柳宗悦宗教思想集成――「一」の探究
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民芸思想の基底をなす、柳宗悦の宗教思想
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理性の近代において、東西を貫いて、宗教的であること。他力教的な独自の民芸思想を生み出す土壌となった、キリスト教、仏教等、東西の宗教を貫く宗教性の核心を考察する、柳宗悦宗教思想の三部作 1200 枚を集成。
2015年11月刊
定価7920円(本体7200円+税10%)



他力の自由――浄土門仏教論集成
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柳宗悦[著]
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自他二分の分別を離れ、任せ切り頼り切る自由
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民芸思想家として知られる柳宗悦の根底にある他力の思想、浄土門=他力門関係の随筆を集成。自己から解き放たれる宗教的な「他力の自由」が民芸の美と同一であり、それこそが真の民衆救済であることを示す、柳宗悦宗教思想の核心。
2016年11月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



語る大拙――鈴木大拙講演集1 禅者の他力論
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鈴木大拙[著]
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くだけた語りで大拙の思想が分かりやすく示された講演集の第一巻
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「仏教というものは禅宗も真宗もなし、その器根によって受け容れるものが、ああにもなり、こうにもなると思うておっていい。」――捨ててこそ/予の真宗観/自然法爾/色即是空/わが真宗観〔1〕/親鸞聖人の思想/在家の仏教/清沢満之は生きている/わが真宗観〔2〕/念仏の本義/真宗概論/浅原才市翁の日記/附録 真宗管見/わが浄土観 
2017年7月刊
定価7040円(本体6400円+税10%)



語る大拙――鈴木大拙講演集2 大智と大悲
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鈴木大拙[著]
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くだけた語りで大拙の思想が分かりやすく示された講演集の第二巻
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「仏教と云う大建築を載せて居る二つの大支柱がある。一を般若又は大智と云い、今一を大悲又は大慈と云います。智は悲から出るし、悲は智から出ます。」――也風流庵自伝/Ⅰ 信仰と学問/宗教について/『臨済録』講話/大智と大悲/Ⅱ 仏教と世界文化/仏教とシナ民族性/日本の哲学者への遺言/キリスト教と仏教/附録 私の履歴書 
2017年7月刊
定価7040円(本体6400円+税10%)



清沢満之入門――絶対他力とは何か
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暁烏敏・清沢満之[著]
※長期品切

近年その再評価が著しい近代日本仏教の鋭鋒、その思想と人生
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直弟子の型破りな高僧暁烏敏(あけがらす・はや)が師の思想を日常の言葉でタブーなく平易に語る。倫理道徳を超越する、宗教の真髄。第一部:清沢満之を語る(暁烏敏著)第二部:清沢満之評論選(暁烏敏選)第三部:清沢満之先生小伝(暁烏敏著)清沢満之年譜(暁烏敏著)
2015年9月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



教行信証入門講話集
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暁烏敏[著]
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教行信証の意(こころ)――百二講・千五百枚の大河講話集
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ロングセラー『歎異抄講話』の著者暁烏敏が、難解な教行信証を日常に即したゆるい話題で豊かに語る。「学者達は、聖道門だとか、浄土門の綱格だとかいうことを論じておるが、私はそんな事を論ずるのでなく、一つ一つのお言葉を今日の日暮しの上に味わい、御教えを受けてゆこうと、こんなに思っているのであります。」 
2016年1月刊
定価7920円(本体7200円+税10%)



維摩経入門釈義
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加藤咄堂[著]
※在庫あり

一文一文に沿い詳細丁寧に読む本格的な入門書
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俗塵にまみれた在家の居士にもかかわらず、釈尊の高弟たちと菩薩たちをやりこめる維摩の啖呵。具体的な行為において何が小乗で何が大乗なのか。生と死、是と非、善と悪、美と醜、垢と浄、世間と出世間、我と無我、生死と涅槃、煩悩と菩提…。「不二法門」を説き明かす。
2016年5月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



現代意訳 華厳経 新装版
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原田霊道[著]
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一即一切/一切即一の真髄を示す
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浩瀚な華厳経の要所要所を抽出して構成。華厳経による華厳経入門。東洋的存在論、仏教宇宙観の根源。哲理の認識と実践の一致、そしてブッダになるとはいかなることか。釈尊自覚の内容を明らかにする華厳経のエッセンス。同著者『現代意訳 大般涅槃経』の姉妹版。
2016年10月刊
定価7040円(本体6400円+税10%)



現代意訳 大般涅槃経
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原田霊道[著]
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涅槃とは何か――無常無我から常楽我浄へ
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浩瀚な涅槃経の要所要所を抽出して構成。大般涅槃経による大般涅槃経入門。多くの大乗経典が言わんとして言い能わなかった“一切生類悉皆成仏”の旨を明らかにして、すべての大乗経典に理論的根拠を与えた涅槃経のエッセンス。同著者既刊『現代意訳 華厳経』の姉妹版。
2016年9月刊
定価7040円(本体6400円+税10%)



仏教哲学の根本問題
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宇井伯寿[著]
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碩学の濃密な仏教理論入門
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キータームの有機的連関が描く、仏教思想の全体像。仏徒でもある近代日本仏教アカデミズムの開拓者が、脱迷信の近代的批判にたえる明晰な叙述により、仏教の根本キータームを有機的に解説する。仏教の「全体を貫く基本的な考え方=哲学」のハンドブック。(上段本文11ポイント大活字版)
2014年1月刊
定価5940円(本体5400円+税10%)



仏教経典史
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宇井伯寿[著]
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経典から見る仏教の思想史
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経典は歴史的に位置づけてはじめてその各々の意義がわかる。仏徒でもある近代日本仏教アカデミズムの開拓者が、脱迷信の近代的批判にたえる明晰な叙述と、信仰と学的研究を峻別した立場で、仏教史理解の第一歩である各経典成立の歴史を体系的に描く基本文献。(上段本文11ポイント大活字版)
2014年2月刊
定価6930円(本体6300円+税10%)



インド哲学史
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宇井伯寿[著]
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宇井伯寿インド哲学史研究の到達点
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仏教はいかなる思想風土において生まれ、いかに画期的な新思想として発展したか。インドの哲学思想全体を「正統婆羅門」と「一般思想界」と「仏教」の三系統に分類し、各々の特質に注意しつつ対照的に論述。岩波書店版『印度哲学史』以後の研究の進歩の結果を示す、宇井伯寿インド哲学史研究の到達点。
2015年10月刊
定価7370円(本体6700円+税10%)



東洋の論理 空と因明
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宇井伯寿[著]
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仏教論理学の精髄
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中村元が師事した近代日本仏教学の開拓者、碩学宇井伯寿による仏教論理学の基本文献。因明を本格的に説く今なお唯一の研究書。竜樹(ナーガールジュナ)『中論』、陳那(ディグナーガ)『因明正理門論』、商羯羅塞縛弥(シャンカラスヴァーミン)『因明入正理論』の翻訳を収録。
2014年6月刊
定価6490円(本体5900円+税10%)



仏教思潮論――仏法僧三宝の構造による仏教思想史
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宇井伯寿[著]
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宇井伯寿の浩瀚な主著『仏教汎論』二巻本を要約した入門篇
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根本仏教から大乗・小乗への分化を経て日本仏教諸宗まで、一見互に矛盾し、ほとんど調和することも不可能かと思われるほど広汎にわたる仏教思想。多岐に及ぶその学説の流れを仏・法・僧の構造で説き、「随機説法、応病与薬」の神髄を示す。
2014年11月刊
定価6930円(本体6300円+税10%)



禅者列伝――僧侶と武士、栄西から西郷隆盛まで
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宇井伯寿[著]
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逸話で親しむ異色の禅入門
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禅者中の禅者から禅の影響が見落とされている武人と為政者まで、近代仏教学を開拓した碩学が平易に語る。死と向き合うことで道を切り拓いた人間の姿を活写する、一篇一篇が読みきりの短文集。坐禅書の双璧『普勧坐禅儀』『坐禅用心記』によった入門論文「坐禅の仕方」(伊藤道海著)ほかを附録。
2015年6月刊
定価6930円(本体6300円+税10%)



和辻哲郎仏教哲学読本 1・2
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和辻哲郎[著]
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仏教の哲学的批評を開拓――和辻哲郎もう一つの真面目
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仏教をめぐる数々の常識を精密な論理と鋭い洞察で覆す、和辻仏教哲学への入門論文選。「原始仏教の実践哲学」「仏教倫理思想史(生前未公刊ノート)」「仏教哲学の最初の展開(遺稿)」ほか。
2011年8月刊
定価5170円(本体4700円+税10%) 定価6270円(本体5700円+税10%)



仏教統一論――第一編大綱論全文 第二編原理論序論 第三編仏陀論序論
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村上専精[著]
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異色の総合的仏教入門
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日本近代仏教学のパイオニアによる問題の書。未遂のプロジェクト、仏教統一とは何か。諸宗派対立の視点をこえて、仏教諸説の全体的構造を示す。「八万四千の法門」をもつ仏教の森で迷わぬためのガイドブック。
2011年4月刊
定価6270円(本体5700円+税10%)



道元伝――第一作第二作合冊版
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圭室諦成[著]
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道元はなぜ顕密諸宗を見限り、浄土門にくみせず、坐禅の道を歩んだのか
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腐った社会と共にある腐った宗教界を離れて本当の山へ。――道元の著作を多く引用して示す、道元の実践思想の核心。仏教思想史・仏教社会史のなかに道元を位置づける、わかりやすく読みやすい古典的入門伝記。道元著作解題、道元年譜を附す。
2018年10月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



廃仏毀釈とその前史――檀家制度・民間信仰・排仏論
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圭室諦成[著]
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廃仏毀釈へと向かう長期の歴史、社会経済事情と宗教の絡みあい
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幕藩体制三百年において変質・形骸化・堕落していった仏教。その仏教に対する批判。そしてその当然の帰結と言うべき廃仏毀釈。明治維新の混乱に乗じ、明治政府の意図をこえた極端な廃仏運動が広く展開したのは何ゆえか。幕末にはすでに発火点に達していた廃仏毀釈への傾きを、社会経済的事情と宗教が絡み合う長期の歴史において明らかにする。
2018年6月刊
定価6930円(本体6300円+税10%)



明治仏教史概説――廃仏毀釈とその後の再生
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土屋詮教・辻善之助[著]
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何があったのか――現代日本仏教の出発点
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徳川三百年のあいだ伝統と保護とに鼾睡して来た寺院僧侶が突然食らった廃仏毀釈の巨弾。その強烈なる刺戟によって反省自覚し始めた現代日本仏教出発点の歴史を史料をまじえて解説する。土屋詮教著『明治仏教史』の全文と、辻善之助著『明治仏教史の問題』第一題の合冊版。
2017年8月刊
定価6930円(本体6300円+税10%)



上世日本の仏教文化と政治――導入・展開・形式化
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辻善之助[著]
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仏教はどのように日本に根付いたのか、日本の仏教はなぜそのようなありかたをしていたのか
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日本の仏教の国家的な性質はなにゆえのものか。出世間的であるべき仏教がなぜ世間的になったのか。――仏教の導入から展開への具体的史実がその問いへの答えを示す。史料の記述が豊富に本文に織り込まれて読みやすく、具体性に富んだ、仏教文化史研究における圧巻の古典的研究書(『日本仏教史』第一巻「上世篇」)の抄録読本版。
2018年5月刊
定価8140円(本体7400円+税10%)



日本仏教文化史入門
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辻善之助[著]
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実証主義仏教史の金字塔『日本仏教史』全十巻の要約版
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確かな実証、面白い話題、とらわれない立場からの批評。「日本文化と仏教の関係を論ずることは、すなわち日本文化史のすべてを論ずることになる」という立場の著者による、日本仏教文化史の概観。
2012年1月刊
定価7040円(本体6400円+税10%)



綜合日本仏教史
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橋川正[著]
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文化的・政治的側面を重視した個性的な仏教史
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いま最もポピュラーな日本仏教史の本である新潮文庫版『日本仏教史』(末木文美士著)の文献案内で「文化史的な視点から書かれた新鮮さをもつ」と紹介されている基本的研究書。
2011年6月刊
定価7480円(本体6800円+税10%)



華厳哲学小論攷――仏教の根本難問への哲学的アプローチ
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土田杏村[著]
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事理無礙をこえて事々無礙へ
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西田幾多郎の弟子である「忘れられた哲学者」の仏教「純粋経験」論。華厳思想の哲学的可能性を求めて、大乗起信論の示唆する仏教の根本難問に、阿頼耶識の意義を鍵として挑む。形而上学批判としての認識論的仏教研究。
2014年1月刊
定価2970円(本体2700円+税10%)



医術と宗教
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富士川游[著]
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ユニークで明快な宗教論
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なぜ《医学と倫理》ではなく《医術と宗教》なのか。――空前絶後の大業績『日本医学史』で日本医史学を確立した富士川游が説く、近代的医療観と現代的状況への根本的批判。最新の実践科学であると同時に生命の救済行為でもある医療をめぐって、救済と技術の関係を問う。
2010年10月刊
定価3630円(本体3300円+税10%)



味読精読 菜根譚 前集(処世交際の道)後集(閑居田園の楽)
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儒教+仏教+道教――東洋伝統思想の結晶『菜根譚』の本格的道案内 (洪自誠原著・加藤咄堂著)

平凡を愛する穏やかな思想で人気の処世哲学書を読み込む。前集225条、後集134条、一条ごとに独立した、短文の箴言集。文庫版原典からさらに深く読み進めたい『菜根譚』愛読者のための、儒学と禅仏教に詳しい加藤咄堂による、いま望みうる最も豊かな『菜根譚』読本。
2006.10刊
前集 定価3630円(本体3300円+税10%) 後集 定価2420円(本体2200円+税10%)



味読精読 十七条憲法
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加藤咄堂[著]
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日本的政治倫理の源流をたずねて

王権統一国家構築の時代に記された、日本最古の理論的政治思想文書。仏・儒・道などの諸要素が混淆した漢文文書十七条憲法の思想を、仏・儒・道の三教に詳しい著者が、典拠および関連する古典を引用しつつ字義に即して詳しく講解。あるいは称賛され、あるいは批判されながらも、千四百年の長きにわたり語りつがれ、いまなおその命脈を保つ、日本の社会的・政治的センスの源流。
2009年6月刊
定価2530円(本体2300円+税10%)



死生観――史的諸相と武士道の立場
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加藤咄堂[著]
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死生観史論の古典――キーワード死生観はこの書から始まった (解説・島薗進)

伝統的議論の終着点/近代的議論の出発点。武士道の価値観を説きながら、その立場を比較文化論的に定位。科学の時代に武士道死生観を評価する意味のありかを考察。おのおのの死生観を語る先人の生の言葉、詩歌をふんだんに引用。伝統的価値観と今の価値観の分岐点を探るよすがに。
2006年9月刊
定価3630円(本体3300円+税10%)



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芸術論



現代アメリカ映画研究入門
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トマス・エルセサー&ウォーレン・バックランド[著]
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映画は今、分析するのが楽しい――映画研究のツールボックス
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水島和則[訳] 代表的な映画理論を一堂に展示。一本の映画に複数の理論からアプローチすることで、理論が異なれば映画の意味も変わることを体感できる。難解だと敬遠されがちな映画理論がぐっと身近になり、大量の映画を観ていなくても理論をツールとして使えるようになるガイドブック。
2014年4月刊
定価5940円(本体5400円+税10%)



聴くヘルダーリン/聴かれるヘルダーリン――詩作行為における「おと」
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子安ゆかり[著]
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音楽からの視点ではじめて明かされるヘルダーリンの詩作の根源
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従来のアプローチとは一線を画し、詩の音楽性や、詩の音楽的要素と楽音化された音楽との関係を論じるのではなく、詩作行為において、「何か」としか言いようのないものをとらえることが「おと」を聴くという聴覚的な行為であることを論証。ピアニストであるドイツ文学研究者による画期的労作。
2019年3月刊
定価4400円(本体4000円+税10%)



シンフォニア・パトグラフィカ――現代音楽の病跡学
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小林聡幸[著]
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精神構造体としての作曲家の姿(2009年日本病跡学会賞受賞)

クラシック音楽フリークの精神科医がひらく、音楽批評+病跡学(パトグラフィー)の新領野。20世紀クラシック音楽作曲界を病跡学的に広く見渡したイントロダクションと、8人の作曲家を個別詳細に論じる8つの章。附・各章音盤紹介。ヤナーチェク、ロット、バルトーク、ランゴー、ペッテション、ナンカロウ、ツィンマーマン(B.A.)、シュニトケ。
2008年9月刊
定価5500円(本体5000円+税10%)



幽玄・あはれ・さび――大西克礼美学コレクション1
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日本特有の美概念を理論的に把握する大西選集・全3巻
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長く理論的考察がなされないまま、独特の美概念としてただ体験的に論じられてきた「幽玄・あはれ・さび」の理論的様相を、美学者の立場から明かした画期的業績。西欧美学の枠を破り、日本特有の美概念をも組み込んだ新たな普遍美学への試み。
2012年12月刊
定価5720円(本体5200円+税10%)



自然感情の美学――大西克礼美学コレクション2
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日本特有の美概念を理論的に把握する大西選集・全3巻
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人と自然とが対立しない美という日本人の感性の最深層を探る。知性によって自然を統御支配するよりも、生活そのものを自然の多変性、多様性に順応させる文化の息吹。万葉集等の事例を豊富に検証し、西欧の歴史的諸類型と比較しつつその特異性を明かす。
2013年2月刊
定価5940円(本体5400円+税10%)



東洋的芸術精神――大西克礼美学コレクション3
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大西克礼美学コレクション 完結篇
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東洋的芸術精神のパントノミー即ち本源的綜合性とは何か。生活の全面と深く一体化する芸術の心を綜合的に理論化する。西欧美学の枠を破り東洋の美概念をも組み込んだ新たな普遍美学への試み。大西克礼美学研究の最終的到達点を明示する大作の遺稿。
2013年5月刊
定価7040円(本体6400円+税10%)



岸田劉生美術思想集成 うごく劉生、西へ東へ
前篇=異端の天才 後篇=「でろり」の味へ
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享年38歳、激しくうごくその制作と思索
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近代性を卒業した美とは何か。東洋への回帰なのか、世界史的進化なのか。【前篇】 劉生20代、近代性の習得と離脱。「内なる美」とは何か。【後篇】 劉生30代、東西の美の内面的融合。「下品の美」とは何か。
2010年6刊
各定価6050円(本体5500円+税10%)



高村光太郎秀作批評文集 美と生命
前篇=1910年27歳より1939年56歳まで 後篇=1939年56歳より1956年73歳まで
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美がもしなかったら、神や仏にすがるよりなかったろう

その詩作・彫刻に勝るとも劣らぬ高村光太郎の批評世界。芸術の起原は生命そのものへの驚異感にほかならず、神に代ってこれを人間の手でつくり出したいという熱望が、ついに「芸術」を生み出した。…… この根本思想から派生する「美と生命」をめぐる約百篇の批評文。欧米留学帰国後から死の直前まで、衣食住から社会・自然まで。批評文でたどるその人生と思想。
2010年3月刊
各定価3080円(本体2800円+税10%)



野上豊一郎批評集成 能とは何か 上《入門篇》下《専門篇》
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能は、演者と観客の共同演出である
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あの「分からなさ」が一転して比類なき魅力へと裏返る「発見」の数々。能楽研究の開拓者の名著=主著三部作収録の全論文を、入門篇/専門篇に再構成し、各巻においてはさらにテーマで分類(役者論・奥義論・構成論・様式論・面論・謡曲論)。初学者と玄人それぞれの「能とは何か」という問い、そして探究心にこたえる二冊構成。曲名索引項目数 290 
2009年10月刊
上・定価5170円(本体4700円+税10%) 下・定価6270円(本体5700円+税10%)



野上豊一郎批評集成《人物篇》 観阿弥清次 世阿弥元清
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能を完成させたその原点から、後世の硬直化した能を批判
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なにゆえにこの父子は空前絶後の存在であるのか。――役者でもあり、監督でも、作詞家でも、作曲家でも、理論家でもある人間だけが至りうる境地の発見。世阿弥一辺倒に傾きがちな能論議をこえて、二人の関係性から「能とは何か」を明かす。
2010年4月刊
定価6050円(本体5500円+税10%)



野上豊一郎批評集成《文献篇》 精解・風姿花伝
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能楽研究のパイオニアが精細に解読する風姿花伝
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「秘スレバ花、秘セズバ花ナルベカラズ」の言葉で知られる『風姿花伝』の根本思想である「花」とは何か。『風姿花伝』読解の全篇をその問いで貫き通す、能楽研究のパイオニアならではの力強い批評。全原文の純粋な姿を伝え、三つの底本の全異同も示す本格研究。
2012年2月刊
定価7040円(本体6400円+税10%)



夢野久作の能世界――批評・戯文・小説
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夢野久作[著]
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ドグラ・マグラ流、能入門――夢野久作、能楽関係秀作選
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小説家・夢野久作が……すなわち喜多流謡曲教授・杉山萠圓が……またの名、能楽博士・ベシミ鈍太郎が語る、ちょっと怪しげな魅力あふれる能のいい話。第一部・「能とは何か」、第二部・「喜多流とともに」、第三部・「能と人びと」、第四部・「小説」の四部構成。
2009年9月刊
定価3630円(本体3300円+税10%)



仏教美学の提唱――柳宗悦セレクション
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美醜の彼岸、自在の美、他力の美――柳宗悦民芸思想の最終到達点、仏教美学とは何か
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従来よく読まれてきた「美の法門」「無有好醜の願」「美の浄土」「法と美」(岩波文庫・ちくま学芸文庫所収)のほかに豊富にのこされている仏教美学をめぐるテキストを集成し、柳の提唱する仏教美学の具体的で多様な諸相を示す。……「人は恐らく、在銘の作を作る時より、無銘の作を作る時の方が心が自由であろう。(柳宗悦)」 
2012年5月刊
定価5720円(本体5200円+税10%)



朝鮮の美 沖縄の美――柳宗悦セレクション
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民族の生活と自然が生み出す美――柳宗悦セレクション 第2冊
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朝鮮と沖縄の伝統工芸の美を紹介し、技巧の末に堕ちた現代に反省を促す。……「私たちは日本にしろ米国にしろ朝鮮にしろ、政治は独立性の真の根拠にはならぬと考えている。そうして私たちは科学とか宗教とか芸術とかいうものに真の独立性の基礎があると信じている。(柳宗悦)」 
2012年6月刊
定価5720円(本体5200円+税10%)



民芸の意味――道具・衣食住・地方性
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式場隆三郎[著]
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日本諸国民芸の旅でたどる、実用の中にこそある美
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今では姿を消したもの、今でも使われ続けているもの。柳宗悦と共に民芸運動を推進し、『二笑亭綺譚』の著者として知られる精神科医の民芸論を選択して集成。馬鹿の一つ覚え的な作業からこそ生れる美、作家的意識が生じたときに失われる美、実用とともにある美。技巧の末に堕ちた現代における民芸思想の意味。
2020年4月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



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日本近代化/アジア主義



異貌の日本近代思想 1
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西田幾多郎・岸田劉生ほか[著]
※在庫あり

近代主義か反近代主義かという二者択一の思考停止をこえる創造的近代
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日本近代化問題の核心。右翼/左翼、保守/進歩の図式ではつかめない日本近代化問題の核心。模倣的近代でも反動的保守でもない創造的近代の思想が現在の闇を照らす。西田幾多郎/三木清/岸田劉生/高村光太郎/野上豊一郎/山田孝雄/九鬼周造/田辺元。
2015年8月刊
定価2970円(本体2700円+税10%)



異貌の日本近代思想 2
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津田左右吉・柳宗悦ほか[著]
※在庫あり

近代主義か反近代主義かという二者択一の思考停止をこえる創造的近代
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日本近代化問題の核心。右翼/左翼、保守/進歩の図式ではつかめない日本近代化問題の核心。模倣的近代でも反動的保守でもない創造的近代の思想が現在の闇を照らす。三枝博音/狩野亨吉/権藤成卿/大川周明/北一輝/津田左右吉/生田長江/内村鑑三/柳宗悦/富士川游/北里柴三郎。
2015年8月刊
定価2970円(本体2700円+税10%)



増補新版 北一輝思想集成
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北一輝[著]
※在庫あり

『国体論及び純正社会主義』の多量の自筆修正を増補した新版
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毒か薬か、道理か狂か。――日本近代思想史において特異な光を放ち続ける北一輝生涯の思想遍歴をこの一冊で一望する。社会主義者なのか、民主主義者なのか、ファシストなのか。分類不能なその思想が、近代日本が抱えたすべての根本問題を照らし出す。
2015年5月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



入門セレクション アジア主義者たちの声(上)
――玄洋社と黒龍会、あるいは行動的アジア主義の原点
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※長期品切 代替商品のご案内『玄洋社怪人伝』

頭山満 犬養毅 杉山茂丸 内田良平 著

各巻独立した単行本として読める巻構成。当人たちの生の声からアジア主義を考える入門選集。三つの世代、三つのテーマ構成でアジア主義の流れと論点を構造的に把握。上巻は「第一世代」篇。
2008年3月刊
定価3080円(本体2800円+税10%)



入門セレクション アジア主義者たちの声(中)
――革命評論社、あるいは中国革命への関与と蹉跌
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※在庫あり

宮崎滔天 萱野長知 北一輝 著

各巻独立した単行本として読める巻構成。当人たちの生の声からアジア主義を考える入門選集。三つの世代、三つのテーマ構成でアジア主義の流れと論点を構造的に把握。中巻は「第二世代」篇。
2008年3月刊
定価3080円(本体2800円+税10%)



入門セレクション アジア主義者たちの声(下)
――猶存社と行地社、あるいは国家改造への試み
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※在庫あり

北一輝 大川周明 満川亀太郎 著

各巻独立した単行本として読める巻構成。当人たちの生の声からアジア主義を考える入門選集。三つの世代、三つのテーマ構成でアジア主義の流れと論点を構造的に把握。下巻は「第三世代」篇。
2008年3月刊
定価3080円(本体2800円+税10%)



玄洋社社史――新活字復刻版
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玄洋社社史編纂会[著]
※在庫あり

玄洋社とその時代
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頭山満ら玄洋社の思想と行動を、同時代の資料とともに記録。征韓論論争、西南戦争から自由民権運動を経て日清日露戦争と韓国併合まで、明治大正日本政治史の裏面。新活字と現代表記で読みやすくした復刻版。近現代日本における政治対立の原型である民権論/国権論の由来と経緯を、西洋列強、そして特に中国・朝鮮との関係における玄洋社の歴史が証言する。
2016年8月刊
定価8690円(本体7900円+税10%)



玄洋社怪人伝――頭山満とその一派
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頭山満 他[著]
※在庫あり

気取った権力に怪しく迫る――頭山満、来島恒喜、杉山茂丸、内田良平ほか
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本人の談話や自伝的著作、近親者による評伝から特に面白い話を選んで構成したアンソロジー。伝説的存在、来島恒喜の大隈重信襲撃事件に至る事情と事件の詳細を記録した『来島恒喜』(的野半介監修)、玄洋社人物伝の定番『近世快人伝』(夢野久作著)の主要部分も収録。
2013年10月刊
定価4180円(本体3800円+税10%)



頭山満思想集成――増補新版
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頭山満[著]
※在庫あり

精選直話集――頭山思想の真髄を読む
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書肆心水既刊、『頭山満言志録』、『頭山満直話集』の合冊版。伝説的存在として脚色されがちな頭山満の真の姿と思想を伝える良質な直話のみを精選。西郷隆盛の遺訓を講評しつつ自己の思想を語る「大西郷遺訓を読む」と、自己の一代を回顧しつつ同時代の人物や社会を批評する「直話集」で構成。増補新版で「写真集」を附録。
2016年12月刊
定価7040円(本体6400円+税10%)



頭山満言志録
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頭山満[著]
※長期品切→ 『頭山満直話集』との合冊版、『頭山満思想集成』刊行中

西郷南洲思想の継承者が「死生の哲理」西郷思想を読み解く――頭山満の軽快・愉快で深い言葉

民権論で起ち、東洋を侮る西欧列強とそれに追従する日本人への批判勢力のシンボルとして、かつて広く慕われた頭山満。その言葉を記した往年の談話集数篇よりエッセンスを再構成した言志録。GHQによる「侵略戦争推進団体玄洋社」の定義に従い闇へと葬られてより半世紀の今、頭山自身の言葉で頭山世界を玩味する入門書。近代日本における超ソロバン主義、反アタマ数主義の意味とは何か。(西郷遺訓全文および夢野久作の頭山満論を併録)
2006年1月刊
定価3630円(本体3300円+税10%)



頭山満直話集
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頭山満[著]
※長期品切→ 『頭山満言志録』との合冊版、『頭山満思想集成』刊行中

政府監視人、頭山満。回顧談的一代記

伝説化、脚色されがちな頭山の、稀少な直話記録集。ボース救出事件をめぐるボースと内田良平の直話併録。《私は無精者で、自分の事を話そうと言うて話した事はない。七、八年前、玄洋社の者が、書きたいから話をして呉れと言うたのを書かせなかった。これまで、雑誌や何かの本に出た私の閲歴に関した話というのは、大抵また聞きじゃろう。……ま、そうじゃ。これが、自分で自分の事を語る初めてじゃ。》
2007年1月刊
定価3080円(本体2800円+税10%)



日清戦勝賠償異論――失われた興亜の実践理念
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荒尾精[著]
※在庫あり

日本の近代化がそこから道を誤った、興亜主義と侵略主義の分岐点を問う
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東アジア復興のためには日清貿易を基礎とすべきと考えて、東亜同文書院の前身である日清貿易研究所を経営した軍人荒尾精。日清戦争の勝ちに乗じて過大な賠償を求めることは東亜の安定に甚大な悪影響を及ぼすと警告した諸論文を集成。現代の状況に荒尾が持つ意味を説く詳細な解説を収録。(村上武)
2015年4月刊
定価6930円(本体6300円+税10%)



奪われたるアジア――歴史的地域研究と思想的批評
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満川亀太郎[著]
※在庫あり

北一輝、大川周明とともに「猶存社三尊」と呼ばれた満川亀太郎の主著
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アフリカから太平洋までを括る、世界史概念《アジア》とは何か。アジア主義地域研究の代表作。今なお引きずる近代アジア地政学問題の起源。類を見ない、網羅的・総体的・個別具体的検証。満川亀太郎、幻の主著、初の復刻。《解説》クリストファー・W・A・スピルマン+長谷川雄一。
2007年4月刊
定価6050円(本体5500円+税10%)



アジアのめざめ――ラス・ビハリ・ボース伝
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ラス・ビハリ・ボース/相馬安雄/相馬黒光[著]
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ボース自身が書きのこした言葉、ボースに親近した二人の言葉
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「中村屋のボース」として知られるインド独立革命の闘士ボース。日本に亡命し、日本の戦争とインド独立闘争の連携をはかったその困難な一生を今に伝える記録。ボースに親近した義弟と義母によって歿後八年に編まれた伝記文集。
2011年12月刊
定価3960円(本体3600円+税10%)



革命のインド
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ラス・ビハリ・ボース[著]
※在庫あり

日本のアジア主義に多大な影響を与えた《中村屋のボース》
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日本のアジア主義の視野を東アジアから広域アジアへと拡大させた中村屋のボースによる、インド解放闘争の状況研究。長い革命の転換点、《塩の行進》のころ、完全独立のために諸勢力をナショナルな一つの力に結集すべき状況を詳論。今なお先進権力国に引き継がれ、繰り返される、《文明化のための嚮導》という欺瞞・愚劣の方法的原型を、当事者の視点から暴く。  
2010年8月刊
定価6050円(本体5500円+税10%)



中村屋のボースが語る インド神話ラーマーヤナ
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ラス・ビハリ・ボース+高田雄種[著]
※在庫あり

インド人が語る恰好のラーマーヤナ入門

インドとの交流が進む今、知っておきたいインドの代表的古典。インド国内にとどまらず東南アジア一帯にも広く浸透し、バリ島観光名物の舞踏劇ケチャの題材ともなっているラーマーヤナ。今なお日本語全訳のない浩瀚な大叙事詩のあらすじをボースの思想も交えながら語る、ラーマーヤナの概説書。
2008年9月刊
定価3080円(本体2800円+税10%)



安楽の門(大活字愛蔵版)
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大川周明[著]
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自伝的宗教論――人間はどうすれば安楽に暮らせるか
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アジア主義者大川周明はいかにして「大川周明」となり「大川周明」を生きたか。欧化時代から敗戦までの日本精神史の縮図ともいうべき人生の記録。後代への継承を意図した元本に忠実な表記、大活字の愛蔵版仕様。箔押しカバージャケット。
2015年12月刊
定価5940円(本体5400円+税10%)



敗戦後――大川周明戦後文集
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大川周明[著]
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大川周明、時代錯誤の《イズム》を戒める
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「私を右翼と呼ぶことは正当でない。私は決して日本主義者ではない。」――アメリカ化への雷同でもなく、共産主義への帰依でもなく、反動的日本主義でもない道を唱えた大川周明。敗戦後の再建国の思想、三度の刑務所生活と東京裁判のこと、石原莞爾や北一輝との思い出など、戦後の大川周明が雑誌で発表した文章をはじめて書籍化。
2010年9月刊
定価2420円(本体2200円+税10%)



大川周明世界宗教思想史論集
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大川周明畢生の宗教研究、その精髄
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人類の宗教性はどこから来たか、そしてどこへ行くべきか。史上一切の宗教を宗教の一連鎖として考える立場から、世界宗教の総合的進化を考察する。大川周明の宗教研究の第一著作から遺稿まで。
2012年11月刊
定価5940円(本体5400円+税10%)



大川周明道徳哲学講話集 道――人格的生活の原則 中庸新註
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論客大川周明、その思想の根柢
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自然法則と人間生活の関係、あるいは「天地人」について。東京裁判のA級戦犯容疑者のうち唯一の民間人だった大川周明。その大川がこの倫理思想の持ち主であることをどう考えるべきか。一般聴衆に向けて平易に語った講義録。返り点つきの『中庸』原文と読み下し文を併録。
2008年5月刊
定価3080円(本体2800円+税10%)



特許植民会社制度研究――大航海時代から二十世紀まで
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大川周明[著]
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アジア主義者大川周明の実証的歴史研究
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近代世界システムあるいは資本主義世界経済500年の展開を担った、商業=軍事=国家複合体の論理と盛衰を、アジア主義者大川周明が俯瞰する。英蘭東インド会社をはじめ、アジア、アメリカ、オセアニア、アフリカに進出した特許植民会社主要10社の検証。満鉄東亜経済調査局の大川周明は、植民会社というものをどのように考えていたか。
2008年5月刊
定価6050円(本体5500円+税10%)



犬養毅の世界――「官」のアジア共同論者
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犬養毅・鵜崎熊吉[著]
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アジア共同の理念に動く――「野」には滔天、頭山満、「官」には犬養毅あり

「憲政の神様」と賞賛され、5.15事件の「話せばわかる」伝説の最期で知られる、飄々毒舌、直球型の首相。山県有朋が「自分のもとを訪れないのは頭山満と犬養毅だけだ」とこぼしたとの話も残る独立志向。東洋趣味に根ざす政治思想から東アジア再興の経綸を抱き、孫文、ボースらを保護、日中親善に努力した近代日本異色の政治家。その横顔・論点・思想を示す、稀少な「犬養読本」。
2007年1月刊
定価3850円(本体3500円+税10%)



百 魔
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杉山茂丸[著]
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『百魔 正続完本』、分冊化新版
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『ドグラ・マグラ』の夢野久作、問題の父親、玄洋社のシンボル頭山満、無二の盟友、其日庵杉山茂丸が、人間の魔的パワーを謳う異色文芸。天使的魔人たち、百魔男女の奇譚集。第一分冊は、著者が交際した同時代人との交友録を中心とする、規格外の人道に生きた百魔男女の、心おどらす物語。
2015年1月刊
定価5390円(本体4900円+税10%)



百 魔  続
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杉山茂丸[著]
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『百魔 正続完本』、分冊化新版、続篇部分
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『ドグラ・マグラ』の夢野久作、問題の父親、玄洋社のシンボル頭山満、無二の盟友、其日庵杉山茂丸が、人間の魔的パワーを謳う異色文芸。天使的魔人たち、百魔男女の奇譚集。第二分冊=続篇は、著者少年時の思い出と古老の昔語りを中心とする、死生の境を生きぬいた百魔男女の、心に沁みる物語。
2015年1月刊
定価6930円(本体6300円+税10%)



俗戦国策
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杉山茂丸[著]
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明治大正、重大国事、秘史外伝――『百魔』と双璧をなす杉山茂丸の大作主著

《庵主は昔から、自ら土龍(もぐらもち)と称して、世の中に名を出す事が大の嫌いで、単独で、地底ばかりを潜りあるいた男ゆえ、自己の関係した事を世に公にした事は今日まで一度もないのである。然るに今回、多くの人に慫慂されたように、モウ死期が近づいたには相違ないから、このままに死ねば何事も総て堙滅して仕舞うから、四十年間も独り心中に秘して居った事を、トウトウその概略だけ書き綴る事となったのである。》 政財界の舞台裏、縦横の策を講じ、伊藤博文、山県有朋ら元老を、無私の誠で操った、影武者「ホラ丸」回顧録。
2006年4月刊
定価5500円(本体5000円+税10%)



山県元帥
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杉山茂丸[著]
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山県有朋の情理を語る
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近代化日本の軍政を構築して統率した山県有朋。其日庵一流の語りで伝える山県の人生における情と理。山県、伊藤博文ら元老と直に交わった杉山茂丸の目に映る元老政治の舞台裏。
2020年6月刊
定価7590円(本体6900円+税10%)



其日庵の世界――其日庵叢書合本
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杉山茂丸[著]
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ホラ丸ワールドの真義と奥義 (其日庵叢書第一編+第二編)

辛抱の学、法螺の道、借金の業、義太夫、刀剣……。怪人・其日庵杉山茂丸が「暴論」をもって問う、開国日本の病理。近代日本神経衰弱、荒療治。其日庵流人間学のエッセンス。附・長文解説「法螺丸の虚実」坂上知之著。
2006年11月刊
定価5170円(本体4700円+税10%)



アジア革命奇譚集
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宮崎滔天[著]
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アジア共同論の源流――滔天の〈大アジア主義と国家主義を超える視線〉

アジア革命への中国革命に挺身した滔天が、フィクションに昇華させたその思想。西欧植民地主義の時代、世界の中でアジアたることは何なのか。この問いをつきつけられて、東アジア共通の大課題を日中民間共同の中国革命として果す試みがあった。あるいはたおれ、あるいは発狂――規格はずれの真摯な面々を謳う滔天一流のリズミカルな節回し。
2006年3月刊
定価3850円(本体3500円+税10%)



滔天文選――近代日本の狂と夢
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宮崎滔天[著]
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アジア的近代文学という論点、戯文という滔天思想の真面目 (渡辺京二解説)

《滔天宮崎寅蔵はふつう孫文と親交のある中国革命援助者として知られる。しかし彼には並々ならぬ文才があって、彼が書き遺した戯文は、明治・大正期のわが国の文学において、ひとつの椅子を要求してしかるべきものだと私はずっと信じて来た。[……]滔天に文章の才があったことは明白である。達意にして奇想に富み、歯切れよくしかも賑やかである。たのしんで読むに足る文章であるが、戯文はときに真摯な思考の道具ともなりうる。たのしみつつ、ときには考えを凝らして読んでいただくならば、文章家滔天は泉下にほほえむであろう。》 渡辺京二 
2006年6月刊
定価4180円(本体3800円+税10%)



評伝 宮崎滔天
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渡辺京二[著]
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『逝きし世の面影』の渡辺京二における根本問題と、滔天の「落花」の人生が響き合う名評伝新版

滔天は豪傑ではなくデリケートな〈知の人〉だった。中国革命に一身を捧げ孫文に最も信頼された日本人。滔天の夢と絶望が映し出すアジアと日本近代の逆説――滔天が中国革命運動の「泥土にまみれる落花」として生きた日本とアジアの維新とはいったい何であるか。渡辺京二のロングセラー『北一輝』と双璧をなす傑作評伝。
2006年3月刊
定価3850円(本体3500円+税10%)



行き詰まりの時代経験と自治の思想――権藤成卿批評集
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権藤成卿[著]
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官治か自治か――明治以来の官僚制国家中心主義に対する生産=生活共同体の自治思想
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開国、日露戦勝、世界大戦の好景気を経た後に、不況と大震災後の行き詰まりから血盟団事件、五・一五事件、二・二六事件、戦争の時代へと墜ちていった過去。そして、敗戦復興から高度成長、バブル経済を経た後に、長い不景気と大震災後の行き詰まりへと再び至った現在。かつての行き詰まりの時代経験のなかから生み出された権藤の自治思想が「二周目後半の近代日本」に示す教訓。
2013年8月刊
定価3960円(本体3600円+税10%)



生田長江批評選集 超近代とは何か 1=新と旧 2=信と善(全二巻)
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国家主義に堕する前の初期「超克派」――"癩"のツァラトゥストラ生田長江かく語りき
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近代の超克の核心は何か。超近代主義は反動・逆行か。――元祖「超克派」からの回答。第1巻(新と旧)……新事物崇拝イデオロギー批判。第2巻(信と善)……宗教性・解放主義・性差別論の審問。文芸+社会批評家であり、日本初のニーチェ全集を個人完訳で果たした生田長江の「超近代派」論集。
2009年1月刊
各定価4070円(本体3700円+税10%)



楽読原文 三酔人経綸問答 (併録 中江兆民奇行談 岩崎徂堂[著])
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中江兆民[著]
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やはり名作は原文のリズムで読みたい
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1965年以来現代語訳で読まれてきた、東洋のルソーこと中江兆民の代表作『三酔人』ですが、やはり名作は原文のリズムで読みたい。しかし、原文そのままではいかにも読みにくい。そこで、兆民節はそのままの「楽読原文」です。併録『中江兆民奇行談』――おのが陰嚢を引き伸ばして杯となし、芸者に一杯のませたという戯れ事から、真面目な政治的諷刺としての奇行まで。
2009年5月刊
定価3630円(本体3300円+税10%)



近代日本官僚政治史
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田中惣五郎[著]
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中央集権の近代化と官僚界の形成
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官僚はいかなる事情で国政の本体を担う存在となったのか。政治史から浮かび上がる官僚界の歴史を概説する入門書。対抗勢力/親和勢力との関係から見える官僚界の特質を明かし、民意からの隔絶という伝統の淵源を幕末以来の事情に探る。
2012年10月刊
定価6930円(本体6300円+税10%)



維新の思想史
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津田左右吉[著]
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野蛮なる倒幕、欺瞞せる維新
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維新評価見直しの先駆的業績。碩学津田左右吉の膨大な思想史研究の動機となった幕末維新期の思想状況に対する疑問。最晩年においてようやく果たされたその維新の思想史研究を集成。日本人の倫理観喪失の淵源を示し、近代日本の足場の危うさを明かす。
2013年9月刊
定価3960円(本体3600円+税10%)



三木清批評選集 東亜協同体の哲学――世界史的立場と近代東アジア
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自滅、中断した、世界史的革新理念――新生への指針
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十五年戦争期、最も困難な時期において探究された、東アジア協同体、その可能性の中心。近代的、すなわち抽象的、自由主義的、個人主義的世界主義と対抗ナショナリズムを止揚し、新しい世界主義への道を拓く哲学とは? 関連論考を網羅した、初の三木清「東亜協同体」テーマ選集。
2007年2月刊
定価6050円(本体5500円+税10%)



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社会論/文化文明論 その他



近代日本新聞史――近代新聞の誕生から敗戦占領下での再生まで
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伊藤正徳[著]
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歴史の中の新聞、歴史を作る新聞
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言論(主張)と報道(事実)と国の進路。近代化と民主化の中で新聞と記者はいかに輝き、資本主義の進展と戦争の中でいかに死んだか。新聞界の重鎮として要職を歴任した著者によるリアルな記録。新聞の必要性、存在意義とは――歴史が現在を問う。
2023年9月刊
定価6490円(本体5900円+税10%)



『モモ』と考える時間とお金の秘密
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境 毅[著]
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「なぜなら時間とはいのちだからです。いのちは心に住まうのです。」(『モモ』)
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「時間がない」とはどういうことなのだろうか。時間とお金がもっている「神秘」の正体とは? 「仕事への引きこもり」と「自室への引きこもり」へと世間が二極分化し、そのはざまでフリーター、うつ病が増加している……。身近でも世界でも世の中がイライラしていることの深いわけを、エンデの『モモ』といっしょに、「経済・社会・文化の問題」=「時間の問題」として考えてみませんか。「価値形態論」と「物象化論」の視角もまじえたユニークな本格謎解き。
2005年3月刊
定価2860円(本体2600円+税10%)



アナキスト地人論――エリゼ・ルクリュの思想と生涯
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エリゼ・ルクリュ+石川三四郎[著]
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地理学の立場から人間の自由と共生を問う異色のアナキスト
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グローバリゼーションという抽象的で画一的な普遍文化が世界を覆う今、「多様な地に即した多様な人間性」という人類史的現実を踏まえたエリゼ・ルクリュの共和思想が意味を持つ。西洋中心主義、自民族中心主義を相対化し、生きたものとしての地球という視点から動植物、人間その他、全てが連帯的に存在しうる世界を提唱。
2013年7月刊
定価3960円(本体3600円+税10%)



安藤昌益
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狩野亨吉[著]
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安藤昌益の発掘者が遺した不朽の古典的名論文「安藤昌益」ほか――狩野思想と出会う小選集

一冊の著書も遺さずに称賛され続ける百科全書的碩学の珠玉エッセー小選集。関東大震災で焼失してしまう『自然真営道』原稿本全百巻を発掘・所持・精読した狩野だけが書きえた簡潔で深みある昌益思想の精髄。「官」を厭い、一高校長~京大学長の一流コースに43歳で断然訣別した奇人。――争いを用いずに不正を抑えるコツを探る狩野思想への誘い
2005年11月刊
定価1650円(本体1500円+税10%)



行き詰まりの時代経験と自治の思想――権藤成卿批評集
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権藤成卿[著]
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官治か自治か――明治以来の官僚制国家中心主義に対する生産=生活共同体の自治思想
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開国、日露戦勝、世界大戦の好景気を経た後に、不況と大震災後の行き詰まりから血盟団事件、五・一五事件、二・二六事件を経て戦争の時代へと墜ちた過去。そして、敗戦復興から高度成長、バブル経済を経た後に、長い不景気と大震災後の行き詰まりへと再び至った現在。かつての行き詰まりの時代経験のなかから生み出された権藤の自治思想が「二周目後半の近代日本」に示す教訓。
2013年8月刊
定価3960円(本体3600円+税10%)



内山完造批評文集  両 辺 倒中国人的政治・経済感覚の古層
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日本人は一辺倒、中国人は両辺倒(りゃんぺんとう)
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現代日中文化交流のさきがけ、上海内山書店主人の漫談選集。中国的「安全保障」感覚の根柢が四千年の庶民的生活感覚のなかに見える。波立つ時局的表層の下を流れる民族心性の底流、中国人の「二本建て主義」とは何か。
2011年3月刊
定価3850円(本体3500円+税10%)



地理的日本史読本――神話時代から近代まで、軍略から治水まで
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吉田東伍[著]
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「地名の巨人」吉田東伍が語る、海に開かれた“連島”の物語

いまなお高く評価され続ける不朽の業績、未曾有の大辞典『大日本地名辞書』を独力で編纂した「地名の巨人」吉田東伍が、おのおの読みきりの 61 話で語る日本通史。「時代」「人間」「場所」が揃って初めて歴史はリアルになる。――場所すなわち地理的事情が、人の思惑と歴史の流れる方向を規定する様を語る、日本歴史地理学の開拓者ならではの仕事。地理的イメージで日本史の大きな流れをつかむ、ユニークな日本史読本。
2009年8月刊
定価5170円(本体4700円+税10%)



内村鑑三小選集 愛国心をめぐって――普遍の愛と個別の愛
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人類愛と自国愛――二つのものか、一つのものか

二つのJ(JesusとJapan)への愛に生きた内村鑑三のロジックから考える、普遍愛と個別愛の両立性、国と道徳の関係性、国の大小、その盛衰。―― 「愛国心について」「非戦論と無抵抗主義について」「日本について」「国について」「近代人について」「伝統思想と武士道について」の構成による、愛国心をめぐってのエッセー集。
2006年12月刊
定価2750円(本体2500円+税10%)



出版巨人創業物語
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佐藤義亮・野間清治・岩波茂雄[著]
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文の雄(新潮社・佐藤義亮)談の雄(講談社・野間清治)学の雄(岩波書店・岩波茂雄)

大物たちの無謀な事始めの自伝集。三者三様、各分野で一家をなした三人の、これまで一般の目に触れること少なかった貴重で面白い体験談を収録。出版業界の「素人」、そして若輩こそがなしえた偉業の原点。ハウツー編集・出版論ではない、時代をつらぬく根元の話。――現代出版界の原点確認。(著者名創業順)
2005年12月刊
定価3080円(本体2800円+税10%)



グリーンファーザーの青春譜――ファントムと呼ばれた士(サムライ)たち
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杉山龍丸[著]
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整備日誌が語る戦場の真実
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夢野久作の子、杉山茂丸の孫、そしてインド緑化事業の父としてグリーンファーザーと呼ばれる杉山龍丸。大戦末期のフィリピンにおいて戦闘機隊の整備隊長を務めた若き著者が、技術職からみた戦場の真実、日本軍の技術・現場・戦略軽視がもたらす現実を語る、未来へのメッセージ。田中健氏(俳優)、施光恒氏(政治学)推薦。
2015年3月刊
定価2970円(本体2700円+税10%)



真説 レコンキスタ――〈イスラームVSキリスト教〉史観をこえて
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芝修身[著]
※長期品切

レコンキスタは「聖戦」に非ず――世界史の一大トピック「レコンキスタ」の位置づけを修正

世界の最新研究成果を踏まえ、誤ったレコンキスタ像を修正。宗教対立ではなく社会経済的要因による領土拡大という真相。大航海時代に始まる西欧拡張の500年へと向かう、「西欧世界・イスラーム世界境界画定」の500年史。
2007年5月刊
定価4180円(本体3800円+税10%)



地図から消えた国、アカディの記憶
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大矢タカヤス/H.W.ロングフェロー[著]
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『エヴァンジェリンヌ』とアカディアンの歴史――カナダ東海岸、ケベックとアメリカのはざまで

人々は追放され、そして戻った。フランス語は消え、そして蘇った。英仏二言語が真に共存する地域、美しい海岸と草地と森の「失われた国」。英仏植民地争奪戦で散りぢりにされ、しかし生きかえった人々の「国なき国」におけるアイデンティティと言語権。知られざるアカディ問題を歴史と文学の二側面から紹介する初の本格的成果。
2008年6月刊
定価3080円(本体2800円+税10%)



中村屋のボースが語る インド神話ラーマーヤナ
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ラス・ビハリ・ボース+高田雄種[著]
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インド人が語る恰好のラーマーヤナ入門

インドとの交流が進む今、知っておきたいインドの代表的古典。インド国内にとどまらず東南アジア一帯にも広く浸透し、バリ島観光名物の舞踏劇ケチャの題材ともなっているラーマーヤナ。今なお日本語全訳のない浩瀚な大叙事詩のあらすじをボースの思想も交えながら語る、ラーマーヤナの概説書。
2008年9月刊
定価3080円(本体2800円+税10%)



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医学論



北里柴三郎読本 上・下
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北里柴三郎[他著]
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北里柴三郎自身の言葉でたどるその事績と思想
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総合的・実践的研究の精髄を読む。―― 世界をリードした学理研究のみならず、衛生行政にも力を尽した北里柴三郎がのこした言葉のなかから、平易な講演記録を主として集成。研究機関においても政治制度においても、専門化が深まることによる功より罪が大きくなりかねない状況に北里の言葉が響く。
2013.1刊
上・定価5390円(本体4900円+税10%) 下・定価6490円(本体5900円+税10%)



医術と宗教
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富士川游[著]
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科学の時代における「医」と「信」の関係を問う
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なぜ《医学と倫理》ではなく《医術と宗教》なのか。――空前絶後の大業績『日本医学史』で日本医史学を確立した富士川游が説く、近代的医療観と現代的状況への根本的批判。最新の実践科学であると同時に生命の救済行為でもある医療をめぐって、救済と技術の関係を問う。
2010年10月刊
定価3630円(本体3300円+税10%)



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書肆心水