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インド哲学史

●宇井伯寿インド哲学史研究の到達点

仏教はいかなる思想風土において生まれ、いかに画期的な新思想として発展したか。

インドの哲学思想全体を「正統婆羅門」と「一般思想界」と「仏教」の三系統に分類し、各々の特質に注意しつつ対照的に論述。岩波書店版『印度哲学史』以後の研究の進歩の結果を示す、宇井伯寿インド哲学史研究の到達点。
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著者 宇井伯寿
書名 インド哲学史
体裁・価格 A5判上製 288p 本体価格6700円(税別)
刊行 2015年10月
ISBN 978-4-906917-47-1 C0015

●当社刊 宇井伯寿の著作 『仏教哲学の根本問題』『仏教経典史』『東洋の論理 空と因明』『仏教思潮論』『禅者列伝』

●目 次

第一 正統婆羅門系統

第一章 ウパニシャッド並びにその中の哲学
第二章 経典文学と後期ウパニシャッド
第三章 ミーマーンサー派
第四章 ヴェーダーンタ派
第五章 数論派
第六章 瑜伽派

第二 一般思想界系統

第一章 唯物論的並びに懐疑論的思想
第二章 ジャイナ
第三章 勝論派
第四章 正理派

第三 仏教系統

第一章 根本仏教の学説
第二章 根本仏教の変遷
第三章 小乗仏教の変遷と学説
第四章 大乗仏教の系統と学説


●著者紹介

宇井伯寿(うい・はくじゅ)

1882-1963。愛知県出身。インド哲学者、仏教学者。曹洞宗の僧。東京帝国大学文科大学卒業後、ドイツ、イギリスに留学。曹洞宗大学(現駒澤大学)、東北帝国大学、東京帝国大学の各教授を歴任。豊富な文献的知識をもとに緻密で周到な文献学的考証を行う学風で知られ、その業績は学界に大きな影響を与えた。研究範囲はインド六派哲学から中国・日本の仏教までの広きにわたるが、なかでも初期仏教研究、唯識思想研究を中心とした。著作は前期の代表作『印度哲学研究』6巻、後期の代表作『仏教汎論』2巻のほか『印度哲学史』『禅宗史研究』『摂大乗論研究』など多数。多田等観らとの共著で『西蔵大蔵経総目録』6巻(続刊含め全12巻)もある。弟子に中村元ら。


●本書について

本書は1936年刊行の宇井伯寿著『現代哲学全集第七巻 印度哲学史』(日本評論社)の版をあらたに組みなおして再刊するものである。宇井伯寿は本書と同じ書名の別の本『印度哲学史』(岩波書店)も刊行している。岩波書店版は1932年に初版が刊行され、1990年代に至るまでたびたび増刷された(1990年に第12刷が行なわれている)。

本書『印度哲学史』と岩波書店版『印度哲学史』の関係については、1965年の岩波書店版の解説(金倉円照著)冒頭に次のように記されている。

「宇井先生は『印度哲学史』と題する著書を、二種類出しておられる。一は今回再刊になったこの本であり、他は昭和11年(1936年)に日本評論社から出版された同名の書である。後者は四六版、本文360ページの小本で、記載の字数から云って、この大本の約四分の一(*)の量になっている。その内容は、単に大本を圧縮したにとどまらないで、諸所、改訂が施されている。この改訂は、大本の出版から小本の公刊に至る四箇年の間に、先生の研究が一段の進歩をとげた結果によるのである。」

(*)岩波書店版の本文は666ページあり、一ページが45字詰の15行であるから、その掛け算による収録文字数の概算値は44万9千550字である。それに対して日本評論社版の本文は357ページあり、1ページが42字詰の14行であるから、同様の概算値は20万9千916字である。よって日本評論社版の本文文字数は岩波書店版のそれに対して約二分の一とでもいうべきであろう。