Shoshi Shinsui




真説 レコンキスタ

〈イスラームVSキリスト教〉史観をこえて

レコンキスタは「聖戦」に非ず

世界の最新研究成果を踏まえ、誤ったレコンキスタ像を修正。

宗教対立ではなく社会経済的要因による領土拡大という真相。

大航海時代に始まる西欧拡張の500年へと向かう、「西欧世界・イスラーム世界境界画定」の500年史。

   



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著者 芝 修身
書名 真説 レコンキスタ 〈イスラームVSキリスト教〉史観をこえて
体裁・価格 A5判上製 256p 定価4180円(本体3800円+税10%)
刊行日 2007年5月17日
ISBN 978-4-902854-29-9 C0022


著者紹介

芝 修身 (しば・おさみ)

1939年、神戸市生まれ。神戸市外国語大学英米学科卒業。会社員を経て、1969年〜74年、マドリード・コンプルテンセ大学留学。元南山大学外国語学部教授。スペイン農業経済史専攻。著書に、『近世スペイン農業――帝国の発展と衰退の分析』(2003年、昭和堂)、レコンキスタに関する論文に、「レコンキスタと十字軍精神」『ヨーロッパの展開における生活と経済』(神戸大学・西洋経済史研究室編、1984年、晃洋書房)、訳書に、ロペス=ベルトラン『スペイン近世初期の売春』(共訳、1989年、晃洋書房)、デュフルク『イスラーム治下のヨーロッパ』(共訳、1997年、藤原書店)がある。

目 次

はじめに

  本書の意図 ―― レコンキスタは聖戦にあらず

  レコンキスタの世界史的意義

  ヨーロッパとイスラーム

  研究史概略



第 I 部 レコンキスタの進展

  第1章 イスラームの征服(8世紀)

  第2章 キリスト教諸国の誕生と南進(8〜10世紀)

  第3章 キリスト教国攻勢の開始(11世紀)

  第4章 北アフリカのイスラーム政権からの介入(1086〜1212年)

  第5章 大レコンキスタ(1212〜1252年)



第 II 部 レコンキスタとは何か

  第1章 レコンキスタの理念

  第2章 レコンキスタの多面性

  結 論



  おわりに

  参考文献一覧

  関連年表

「はじめに」より

邦書のいくつかは、レコンキスタを「西方の十字軍」と規定する。この言葉によって、読者はレコンキスタが十字軍精神で戦われたとの印象を持つであろう。ひとつの有力な訳書も、宗教がレコンキスタ推進のもっとも重要な要因であると見なす。(……)

しかしながら、スペインを主とする海外の最近の研究成果によれば、もはや宗教的要因を第一義とはみなしていない。それより、イスラームからの略奪と土地獲得という世俗的動機を主な要因とみなす。レコンキスタに関する日本内外での見解の落差はあまりにも大きい。本書は近年の研究成果に基づき、かつ依然価値を有しておりながら、日本では活用されていないみがある古い研究成果にも目配りしながら、思い入れや先入観による歪みを排し、レコンキスタの理念を改めて問い直したい。