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軍備と想定敵国――世界戦争時代の経験
伊藤正徳[著]

民主国と軍備選択――民主国の軍備選択は「想定敵国」なくして可能か

「すべての軍備の根底は〈想定敵国〉でなければならぬ」――これは過去の思想か、普遍的標準か。軍事と政治の交点にある軍備選択を決定する公論の条件をめぐる具体的考察。軍備が領土と利権拡大のための生産的事業であった時代が終わり、軍備縮小が国民的要求となった現代における合理的軍備選択の理路。「必然的想定敵国」から「可能的想定敵国」、そして十中八九戦わざる純地理的な想定敵である「便宜的想定敵国」まで、議論のグラデーションを示し、武装論議の本質を考える歴史的実例。

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造本 A5判上製 288p
価格 定価7590円(本体6900円+税10%)
刊行 2022年6月
ISBN 978-4-910213-27-9 C0020

目 次

原理篇
第1章 軍備の第一標準
第2章 想定敵国の三種類
第3章 想敵交互作用の証明

政策篇
第4章 列強の想定敵国政策
第5章 米海軍大演習の想定敵軍
第6章 華府会議に溢れた想敵観念
第7章 日本の想敵国策
第8章 想定敵国と八八艦隊史論

現実篇
第9章 第二軍縮会議と国論
第10章 補助艦問題の批判
第11章 潜水艦の廃止如何
第12章 英国のシンガポール築城と脅かさるる日本
第13章 極東海上権の形勢一変
第14章 露の陸軍、米の海軍

索 引

●著者紹介

伊藤正徳(いとう・まさのり/1889-1962)ジャーナリスト、軍事評論家。慶應義塾卒。中央新聞を経て時事新報に入り、特派員、海軍通の記者として名をあげる。時事新報編集局長、中部日本新聞編集局長、共同通信理事長、日本新聞協会理事長、時事新報社長、産経時事取締役主幹を歴任。主著、『新聞生活二十年』『新聞五十年史』『連合艦隊の最後』など。菊池寛賞受賞。書肆心水復刻書に『攻める外交加藤高明――脱元老支配と日英同盟による国際戦略』(2021年)がある。