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制定の立場で省みる日本国憲法入門  第一集

●制定現場の空気と論理と駆け引きと

当事者の生の声により日本国憲法をリアルに歴史の問題として捉え直す。制定過程の経験談と、制定者としての立場による逐条的解説の二部構成。なぜそう変わったのか、変わらなかったことは何か、議論が紛糾したことは何か――制定の事情と機微を理解すると、今なら変えてもよいところ、今でも変えてはいけないところが、いずれの立場にとっても見えてくる。

第一集は「九条」 芦田修正で知られる、衆議院憲法改正特別委員会委員長・芦田均元首相の巻。

第二集 金森徳次郎(憲法担当国務大臣) のページへ



著者 芦田 均 (衆議院憲法改正特別委員会委員長)
書名 制定の立場で省みる日本国憲法入門 第一集
体裁・価格 四六判上製 256p 本体価格3300円(税別)
刊行日 2013年11月30日
ISBN 978-4-906917-20-4 C0032


●著者紹介

芦田 均 (あしだ・ひとし)

1887-1959。外務官僚出身の政治家。京都府出身。東京帝国大学法科卒業後外務省に入り、ロシア・フランス・トルコ・ベルギー大使館などに勤めて1932年に退官。同年の衆議院議員に当選(以後、当選11回)、立憲政友会所属。以後死去まで衆議院議員。1933年から39年までジャパン・タイムス社長。戦後すぐに鳩山一郎らと新党樹立を計画し、1945年11月日本自由党結成。同年10月から翌年5月幣原内閣の厚相、6月衆議院憲法改正委員会委員長、12月憲法普及会会長。1947年に自由党を離党して民主党結成。党総裁となり社会党との連立政権を組閣し、片山内閣の副総理・外相を務める。片山内閣総辞職後の1948年3月には首相兼外相となるが、同年10月昭和電工疑獄事件で総辞職。以後、改進党を経て、日本民主党最高委員、自由民主党顧問などを歴任。著書に、第二次大戦の遠因と近因を解明する内容の『最近世界外交史』『第二次世界大戦外交史』など。

●目 次

I 制憲作業の内側からみる

 改憲案作成内閣の一閣僚としての回顧

  いわゆる“芦田メモ”について
  松本国務大臣、青ざめた顔で発言(二十一年二月十九日の閣議で)
  マ草案をめぐり、政府・政党領袖会談を提案
  世界のモラル・リーダーシップたれ――マ元帥、幣原首相に力説
  「戦争放棄の思想は、耳新しいものではない」と私見を披露
  松本・ホイットニー会談(二月二十二日)のいきさつの報告
  憲法改正草案要綱発表直前(三月五日・六日)の蒼惶たる閣議

 衆議院憲法改正特別委員会の委員長としての回顧

  小委員会では、一度も採決せず
  自由党、「主権在民の明規」を提案
  皇室財産の規定をめぐるいきさつ
  「文民」の語のあいまいさについて応酬
  第九条修正の提案者としてひとこと
  国の自衛権は、正当防衛権である

II 新憲法解釈

 憲法改正の必然性
 憲法の前文
 第一章 天 皇
 第二章 戦争の放棄
 第三章 国民の権利及び義務
 第四章 国 会
 第五章 内 閣
 第六章 司 法
 第七章 財 政
 第八章 地方自治
 第九章 改 正
 第十章 最高法規
 第十一章 補 則
 結 語
 参考資料 明治憲法

III

 新憲法と教育

  新憲法成立の経緯
  憲法改正が要請せられた事由
  改正憲法の特色

 新憲法の生まれるまで

  憲法草案は誰が書いたか
  「戦争放棄」の背景
  てんやわんやで大詰めへ