書肆心水・総合ページへ

維摩経入門釈義 

●一文一文に沿い詳細丁寧に読む本格的な入門書

俗塵にまみれた在家の居士にもかかわらず、釈尊の高弟たちと菩薩たちをやりこめる維摩の啖呵。具体的な行為において何が小乗で何が大乗なのか。生と死、是と非、善と悪、美と醜、垢と浄、世間と出世間、我と無我、生死と涅槃、煩悩と菩提…。「不二法門」を説き明かす。
 ここをクリックで本書のなかをPDFファイルでご覧いただけます

Tweet


著者 加藤咄堂
書名 維摩経入門釈義
体裁・価格 A5判上製 352p 本体価格6900円(税別)
刊行 2016年5月
ISBN 978-4-906917-54-9 C0015


●著者紹介

加藤咄堂(かとう・とつどう)

1870(明治3)年生、1949(昭和24)年歿。本名は加藤熊一郎。咄堂は号。仏教・儒学などの東洋思想を土台とした道徳・宗教思想の啓蒙家として活躍。出版書籍は200点以上にのぼり、最盛期には年間200回以上の講演を行ない、難解な思想や古典を平易に説き人気を博した。

丹波亀岡の格式高い武家に生まれ、幼時は儒学を修めるが、士族没落の時代ゆえに苦学した。代用教員を務めたあと法学、英語を学ぶなかで(英吉利法律学校)、築地本願寺の積徳教校(僧侶養成学校)で教える機会を得、生活費捻出のための翻訳や文筆業に携わったことから仏教ジャーナリズムと仏教界に縁を結び、仏教の大要を理解する。洋学志向で仏教思想のふるわない時代において、仏教界は大衆向けの平易な解説のできる人物を欠いていたが、時代状況をふまえて仏教の要旨を縦横無尽に説く加藤は一躍仏教講演の第一人者となり、講演と著述で生計をたてるようになった。加藤は当時の自己を振り返り、「泰西模倣の時代の趨勢に慨然たるものあり、幼時の儒学勃然として心に萌し、東洋研究の結果は仏典に及び…」と記した。

20代前半で当時の一流仏教新聞『明教新誌』主筆に迎えられ、大内青巒ら仏教界の大物たちがその才を評価するようになった。のちに『中外日報』主筆、曹洞宗大学(のちの駒澤大学)、東洋大学の教職についた。また教化団体連合会の理事として活躍し、内務大臣後藤新平らの信頼を得て、乱立状態にあった教化諸団体の糾合に尽力した。

代表的著作『碧巌録大講座』(15巻)『修養大講座』(14巻)。書肆心水既刊『死生観』、『味読精読 菜根譚(前集・後集)』『未読精読 十七条憲法』。